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中国ドラマ「そして救いの星が輝いた」感想~癒され幸せな気分になれる自然体ドラマ

「そして救いの星が輝いた」 我可能遇到了救星 2022年 优酷网

★★★★★

ラブストーリーですがそれほどの盛り上がりも胸キュンもなく静かでゆったりとした展開が続きますので退屈だと思う人もいるかも。でもハラハラドキドキもなく落ち着いて見ていられましたし、私は最後まで楽しく見ました。

内容はシンデレラストーリー的でもあり、よくあるパターン。権力争いもありますが、 これも目新しくありません。面白いか?と問われると少し微妙。迫るような面白さはないけれど、軽快で見ていてこちらも幸せな気分になれるドラマでした。

ドラマ全体のゆったり感も好きでした。

全てが自然な感じで余計な抑揚や無理を感じるところもなく、それがとても心地良かったです。優しく、いつしか癒されるドラマです。

田舎の生活や風景も和ませてくれる要素の一つ。ヒーリング効果のあるドラマとも紹介されていましたが、まさにそんな感じ。

若手キャストは美男美女、皆魅力的でした。音楽もとてもストーリーに会っていて好きでした。時々入る鶏の鳴き声的な効果音も面白かった。

とにかく気持ちの良い素敵なカップル。

紆余曲折を経てハッピーエンドで良かったぁとほっとして終わるというのではなく、お互いを大切に思う気持ちがしっかりと描写され、最後は気持ち良い余韻が残るまれにみる良作でした。

画像:baijiahao.baidu.com

陸昭西(ルー・ジャオシー)=曾舜晞(ツォン・シュンシー)
葉時藍(イエ・シーラン)=梁洁(リャン・ジェイ)
林凱文(リン・カイウエン)=周子寒(ジョウ・ズーハン)
姚佳佳(ヤオ・ジアジア)=李霖霏(リー・リンフェイ)

ソロキャンプを楽しんでいたルー・ジャオシーは、迷子の子ヤギを見つけ保護する。しかし雷雨に見舞われ走行中に崩れてきた土砂で車が立ち往生。やむなく子ヤギを抱えて歩き出した。

イエ・シーランは安星病院の小児科医だが、上司に疎まれ今は山村の小さな診療所に追いやられていた。

シーランが逃げた子ヤギを探していると、ルー・ジャオシーに遭遇。シーランは彼をヤギ泥棒と疑うが、その日は仕方なく診療所に泊めることにした。

携帯も繋がらず、道路も閉鎖され身動きがとれない中、ジャオシーは自分は安星病院の院長だと打ち明けるが信じてもらえない。そればかりか禁酒売りの要注意人物と誤解され、家畜の世話や皿洗いをさせられる羽目に。

数日後道路が開通すると即座に病院に戻ったジャオシーはすぐにシーランのことを調べさせる。そしてシーランの左遷には院内の権力闘争が絡んでいたことに気づいた。

シーランはようやく安静病院に戻ることが出来たが、あのジャオシーが本当に院長だと知り眼の前が真っ暗に。さらに小児科では爪弾きにされ意気消沈。

そんな折、院長のジャオシーから期間限定で自分の秘書にならないかと提案される。シーランは悩んだ末に引き受けることにするが・・。

「そして救いの星が輝いた」公式サイト | SPOエンタメ倶楽部

以下ネタバレあります。

最初はシーランのジャオシーに対する態度が腑に落ちませんでしたが、ラブコメだからこういう入り方なんだろう思いながら見ていました。ずっとこんな感じが続けば途中棄権もあったと思います。

このドラマで一番印象に残るのは、流れの自然さです。ドラマではなく現実世界でもこうだよねという描写や感情表現が素晴らしかったです。

例えば、シーランとジャオシーがお互いを意識し始め恋人へと発展する流れも自然だし、恋人同士になった2人のやり取りや表情(感情表現)もとても自然で良かったです。

このドラマでは主人公の2人がしっかり結びついてからも物語が続き、恋人となった2人の姿が長く描かれます。本当にリアルな恋人同士みたいなんです。

演じた俳優の演技力もあると思いますが、やはり脚本や監督の力かなとも思いました。特に台詞がとても良かったです。気が利いているというかおしゃれというか・・。素敵な台詞が多かったです。

画像:百度百科

ヒロインのシーランは心に傷があって人付き合いが少し苦手、でも独立心も強く具体的な目標をもって懸命に仕事に励んでいる芯の強い女性です。このヒロインが子供っぽいキャラではないのも良かったです。

大病院から左遷されて田舎の診療所で働くという挫折を味わって、人生の躓きを経験し多少のいらだちはあったかも。

その後大病院に復職し、ことあるごとに反感を買って落ち込むことがあっても、その時々の身の処し方が素晴らしかったです。無理せず誠実に諦めずに生きていくことの大切さが描かれています。

一方のジャオシーはお金持ちだから贈り物も半端ない、高級車に乗っているし、ディナーに行けばゴージャスだし・・シーランとは住む世界が違います。

でもこの御曹司はまっすぐでとても正直な人で好感が持てます。イケメン御曹司という設定でありながらプレイボーイではない、傲慢さや偏見もない。自分が育った環境を肯定しても、それを鼻にかけることはありません。

大げさに言うとラブコメ御曹司の概念をぶち破るような人です。誠実で正しく人を評価できる人でもあり、見ていると非の打ちどころもなく理想的な男性。ちょっと出来過ぎな感じですが、それが不思議と嫌味に感じないんですよね。

変なプライドもないし、人生の流れにのって自然体で生きている感じ。かといって庶民ではないお坊ちゃま的な部分もあり、未熟なところもあり、そのバランスが絶妙でした。ジャオシーは父母との関係も素敵でした。

このシーランとジャオシーがとても自然に描かれていて、お互いを思う気持ちや揺るがない愛に温かさを感じました。

 

この素敵なメインカップルとは別にとても魅力的なサブカップルが登場します。私はこのサブカップルが気になって仕方ありませんでした。

画像:百度百科

web作家のジアジアはシーランとは親友で、作家業のかたわらカフェでアルバイトをしています。恋愛小説を書いていますが、人を観察して登場人物に反映させていて、今は密かにリン・カイウエンをモデルにしています。

すごく明るくて可愛い女性で、シーランが落ち込んだ時にはスバっとアドバイスをして彼女を救います。シーランに勇気を与え、進むべき道を示してくれます。

リン・カイウエンはジアジアが働くカフェの常連で、マイボトルにイチゴミルクシェークを注文します。それだけで興味を引きますが、実はジャオシーの特別秘書をしていてジャオシーとの関係性も特別のようでした。

リン・カイウエンがジアジアの小説に出てくる登場人物は自分がモデルになっていると気づき、お互いを認識しやがて・・。この二人の恋の過程もとても自然な流れで現実の世界と変わりない可愛らしい恋です。

でも長くあやふやな感じで、お互いの気持ちもはっきりわからないのでどうなるんだろうと気になりました。

現実の恋愛も相手の気持ちがすぐにはわからず、アプローチするのも怖かったり迷ったりするものです。そういう感じがとてもうまく表現されていたし、うまくいけばいいなぁとずっと思っていました。

本当に周りで起こる恋物語のように感じました。

 

特にこれという特徴もないドラマなのですがすごく良い、疲れた心をほぐしてくれるようなドラマです。

これまでの恋愛ドラマと違って、お互いに心を確かめ合い恋人同士になってからの物語も長く続いて、だからこそ視聴者にもそのほんわかした幸せ感が十分に伝わります。

そして最後まで見て感動も得られます。ヒロインが自分自身をしっかりと生きてきたからこその今の幸せ。心の中の澱も取り払われ自信に満ち溢れた姿が美しかったです。

勇気や希望、感動をもらえるとても良いドラマでした。おすすめ!

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。