「宮廷恋仕官～ただいま殿下と捜査中～」 御賜小仵作 2021年 腾讯视频
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楽しかったし、とても面白かった！
スター俳優が出ていないにも関わらず中国でも高評価の人気作品だったそうです。
ストーリーが面白いです。出だしから直球勝負の様相ですぐに引き込まれました。最小限の表現でもわかりやすく、テンポよく進みます。丁度よいスピード感でした。
主要の4人は個性的でその人柄も能力も丁寧に描かれていましたし、4人がしっかりと噛み合って楽しく見ごたえのあるストーリーになっています。また出生の秘密などミステリアスな面もあり飽きない内容でした。
邦題からラブコメだと思いがちですがそうではありません。本格的なミステリー史劇となっていて、主人公2人の息のあった捜査が見ものです。
検視官を描く中国ドラマはいくつか見ましたが名ばかりの物も多かった中、このドラマではしっかりとした検視説明があり納得がいきました。また謎解きという点でも推理力をフル活動させトリックを見破る痛快さもあり、シャーロック・ホームズを見ているような本格的なミステリーでした。
ラブストーリーの面もありますが、程々に描かれていてしつこくなくバランスもとても良かった。ミステリー色の濃い緊張感もあるドラマですが、時々クスッと笑える場面もあり、緩急ついた素晴らしい内容だったと思います。
ヒロインが酷いいじめに遭うというような事もないので気持ちよく見られるのも良い点です。間延びせず中だるみもなく最後まで充実していました。
お目当ての俳優さんはいませんでしたが、最後までワクワク楽しみに見た秀作です。
楚楚（そ・そ）＝蘇暁彤（スー・シャオトン）
蕭瑾瑜（しょう・きんゆ）／安郡王＝王子奇（ワン・ズーチー）
景翊（けい・よく）＝楊廷東（ヤン・ディンドン）
冷月（れい・げつ）＝趙尭珂（ジャオ・ヤオコー）
唐代、皇帝・宣宗（せんそう）に司法を任されていた安郡王・蕭瑾瑜は優秀な人材を求めて身分を問わない検視官試験を実施する。
検視官になる夢を叶えるため都に出てきた楚楚はその試験での見事な検視と洞察力で蕭瑾瑜の目に止まり共に事件の極秘捜査にあたることになった。
そんな中、蕭瑾瑜は楚楚の物だという石飾りを見て驚く。それは亡き父のものだった。誰にもらったのかと尋ねても楚楚は口を閉ざしたまま答えない。彼女の才能は認めながらも不審に思った蕭瑾瑜は彼女を見張らせる。
そして宮中でもこの石飾りの話に不安を覚える者が・・。
宮廷恋仕官～ただいま殿下と捜査中～ ｜ ドラマ ｜ BS11（イレブン）
以下ネタバレあります。
一つ一つの別だと思われた事件や出来事がいつしか大きな陰謀という本流に繋がるというよく練られた面白い物語でした。
少しずつ核心に迫っていくプロセスはジグゾーピースをはめ込み全体像が見えてくるようなワクワク感がありました。全体的に違和感や矛盾を感じることも無くスムーズに見られました。
早い段階で悪者がはっきりと見えてますます引き込まれました。その強大な敵とどう対決するのか、うまくいくのかとハラハラもしましたが、さらに裏にいる黒幕は以外な人で本当によく考えられたストーリーでした。
舞台となっているのは宦官が大きな軍事力を握っており、中央人事権も持っていた時代です。宣宗も宦官により擁立された皇帝でした。
さてストーリーは文句なく面白いのですが、さらに登場人物が個性的で魅力的です。
印象に残っているは悪宦官秦欒（しんらん）、強烈なインパクトでした。私はなぜだか吉良上野介にしか見えなくて・・・💦
メインの2人です。それぞれの能力を存分に発揮し、力を合わせて難事件を解決していきます。
検視能力、洞察力が高いにも関わらずヒロインの楚楚がポワンとした印象で、そのギャップも面白いです。まずヒロインに好感を持ちました。可憐さ、雰囲気に癒やされました。抱きしめたくなりますね（笑）。髪型も愛らしかった。
小さい頃から検視人の家の子ということで蔑まれ嫌われていて、そのため今でも誰に対しても遠慮して一歩下がっているような娘です。それでも検視では誰にも負けないという絶対的な自信もあり精神的には自立したしっかりした女性にみえました。
一方、蕭瑾瑜（安郡王）は頭脳明晰で推理はいつも的中。最初は取っ付きにくく近寄りがたい印象ですが、だんだんと恋愛には奥手なチャーミングな人であることがわかります。
弱い部分も持ち合わせていますが、正義感があり頼りがいもある貴公子です。この人なら間違いないという感じで終始落ち着いて見ていられました。彼は楚楚に検視人として全幅の信頼を寄せています。
この2人の間には次第に恋が芽生えていきます。もどかしさもありましたが、二人共可愛らしいです。まさに赤い糸で結ばれていた2人です。
蕭瑾瑜がいきなり楚楚を抱きしめちゃったり、唐突にプロポーズしたり、思わず笑ってしまうような展開もありました。もう彼は楚楚にメロメロなんですが、恋には疎くて・・可愛い奴です。
楚楚は検視人であることや、身分の違いもあって慕う気持ちを表に出さず隠している、ちょっぴり切なかったです。それでも健気に彼に尽くす姿はいじらしく、応援したくなりました。
障害もあったものの、皇帝のお許しも出てめでたく結ばれました。最後に2人のラブラブシーンがもっと見たかったのですが、そういう場面はなく残念でした。
そしてサブキャラの2人。この2人もそれぞれいい味出してくれています。
景翊はチャラい印象があるものの、それは表向き？で実は純粋で一途な御曹司です。蕭瑾瑜の幼馴染で相棒的存在。偶然見かけた楚楚の能力を見抜き、検視官に推薦するなどいい仕事をします。
ちょっと軽い彼がいるおかげで物語が深刻になりすぎず楽しく見られましたし、ここぞという場面では大活躍で頼もしかったです。
冷月は祖父を憎んでいて、家を出て江湖で武術を磨き帰ってきます。政略結婚も取りざたされるような名家のお嬢様でもあります。
景翊は始めから冷月を思っていて、でもなかなか言い出せず・・。令月も景翊に惹かれながらも・・とういじれったい2人ですがお似合いの2人です。
この2人もその後結婚するようで、番外編として動画が公開されています。日本語字幕は付いていませんが。
《御赐小仵作》加更！冷月景翊大婚好甜 |《家族年年年夜FAN GOOSE GALA 2022》 - YouTube
時々出てくるアニメも楽しくて和みました。こういうのも乙女心を掴みますよね。作り方が上手いなぁと思いました。
ストーリーもキャストも良くまとまっていて、ハラハラ、ドキドキ、メリハリもあり、展開に矛盾はなく完成度の高いドラマでした。
面白かったです。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
では、また。
