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中国ドラマ「燕雲台(えんうんだい)」感想〜雄大な草原の国に生まれた珠玉の愛

「燕雲台-The Legend of Empress-」 燕云台 2020年 腾讯视频

★★★★☆

遼=契丹が中心に描かれるドラマは今まで接したことがなかっただけに新鮮味があり、その風習やファッション、音楽などとても興味深く見ました。

中国では北宋、韓国は高麗、日本は平安時代の頃の物語です。実在の人物を描いていますが、史実とは違う設定もあるようでした。

展開も早く、三姉妹それぞれの物語が描かれ飽きずに見ることができました。内容も丁寧でしっかりとしているので一人ひとりの思惑や感情も理解できて入り込みやすく、歴史の動きにも無理なくついていけました。

前半の男たちの権力闘争では、心理戦もありながら迫力のある戦闘シーンもあり、男性でも面白く見られるのではと思いました。ロマンス面も多いながらバランスが良く、変に偏りすぎなていないのが良かったです。

また契丹人の誇りや草原や自然を尊ぶ気持ちなども理解出来たように思います。今までは漢人からの目線で契丹を見ていたので、逆の立場から見ることで歴史をより深く理解出来ました。

草原を走る馬の姿や森や川、星空など自然の美しさ、雄大さには癒やされました。このような映像も物語をイメージするのに大いに役立ちました。

キャストも素晴らしく登場人物の個性を上手く表現していたし、安定感のある壮大な歴史ドラマでした。


画像:百度百科 

蕭燕燕(しょう・えんえん)=ティファニー・タン(唐嫣)
韓徳譲(かん・とくじょう)=ショーン・ドウ(竇驍)
耶律賢(やりつ・けん)/景宗=ジン・チャオ(経超)
蕭胡輦(しょう・これん)=カーメイン・シェー(佘詩曼)
蕭烏骨里(しょう・うこつり)=ルー・シャン(盧杉)

疑り深い残虐な暗君:第四代皇帝・耶律璟(やりつけい)の支配で契丹人の国「遼」は揺れていた。

宰相の蕭思温には美しい三人の娘・胡輦(これん)、烏骨里(うこつり)、燕燕(えんえん)がいた。三女・燕燕はのびのびと育ち男勝りの活発な娘。馬を巡り漢人の韓徳譲と知り合い、身分を超えて愛し合うようになる。また、燕燕に急場を助けられた皇族の耶律賢も彼女に恋をし、いつか伴侶にと考えていた。

一方、皇帝の座を奪おうと皇族たちは水面下で争い、誰もが蕭家を味方に付けたいと考えていた。そしてそれぞれの思惑が絡み合い、蕭家の三姉妹はいつしかこの政争に飲み込まれ運命を分かつことに・・。

「燕雲台-The Legend of Empress-」公式サイト

以下ネタバレあります。

遼という国を背景に三姉妹を描いた歴史ドラマです。三人は由緒ある家柄に生まれましたが、その一族の力を得ようと野心ある男たちが近づきます。

中国歴史劇では女性が運命に翻弄される姿をさんざん見てきました。この三姉妹もそれぞれ我慢を強いられ、辛く苦しい思いをします。仲の良かった三姉妹の絆はそれぞれの結婚により危うくなってしまいます。

立場の違いによる姉妹の関係性の変化、それぞれの考え方の変化などが丁寧に描かれ、女性の生き方を考えさせられました。


画像:百度百科

長女の胡輦(これん)は自分の恋心を実らせることは出来ず、罨撒葛(えんさんかつ)に嫁ぎます。望まぬ結婚だったけれど、夫にはすごく愛されていて傍からみると女としては幸せだったと思います。胡輦自身も満足しているように見えました。

胡輦は夫を亡くした後また愛する人が出来ますが、何もかも捨ててこの人と草原で暮らせば更に幸せな人生だったでしょう。でも心のなかにはやはり長女としてのプライドとか嫉妬のようなものもあったようですね。

言葉や行動には出さなかったけれど、ずっと我慢をしてきて心の中には火種があったということでしょう。それが悲劇に繋がりました。名家に生まれたゆえでしょうか?長女として生まれたから?


画像:百度百科

烏骨里(うこつり)は物語では嫌な奴的ポジションですが、彼女は自分が愛した人に嫁ぎました。幸せかと思いきや、この夫が不出来にも関わらず野心家でダメ男でした。

これを不運というべきが男を見る目がなかったと諦めるべきか。この人はプライドが高くそれを隠そうとはしない、姉妹の中では唯一感情的に動くタイプ。夫も息子も殺されてしまい、生涯激しく生きた人でした。

ドラマチックな人生で、私は三姉妹の中で一番印象に残っている人です。


画像:百度百科

そして燕燕(えんえん)。末っ子で自由奔放に育ちました。漢人の韓徳譲と恋をして将来を誓いあったにもかかわらず、一族のために耶律賢に嫁ぐことになります。燕燕の父親は彼女の政治的能力を見抜いていたし、耶律賢もそれを含めての愛だったでしょう。

耶律賢の愛を責める気はないけれど燕燕と韓徳譲にしてみれば、いい迷惑。それでも彼女は皇帝となった耶律賢を補佐し国に貢献しました。思いっきりも良い賢い女性に映りました。

ただ運命を呪うだけでなく、それを受け入れて強く生きた人です。でもその傍にはいつも変わらず韓徳譲がいました。何があっても振り返ればいつも彼がいて、とても幸運な人でした。

三姉妹の父親から見ると、三人とも皇族に嫁ぎ誰が皇帝になっても簫家は安泰ということですよね。これって・・。父親は良い人に描かれていますが、本当はどうだったのかなと思ってしまいました。

そして、このドラマでは韓徳譲がブレずに燕燕を愛し続け、節度をもって守り続ける姿に感動します。契丹人の中にあって重用された漢人ですから、おそらく反感やら妬みやらで大変だったろうと想像します。

そんな中でも少しも変わらない誠実さを持ち、奇跡とも思える男性でした。燕燕とは愛し合いながらも同士とも言えるような関係、お互いを信頼し国を平和に導き、最後はハッピーエンドな終わり方でとても良かったです。

最後は燕燕の死を見送った後に亡くなるというところにも深い愛を感じました。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。
では、また。