ふくみみdiary

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思い出の絵本:こねこのぴっち&GOODNIGHT MOON&おおきな木

お題「大好きな絵本は何ですか?」

私が大好きで大切にしている絵本は「こねこのぴっち」です。

もちろん可愛いお話なので好きなのですが、大切にしているのはこの絵本には特別な思い出があるからです。

私は小学校3年生の時に東京から今の千葉県へ引っ越して来ました。

実は東京でのことはあまり覚えていません。小学3年生まで住んでいたにも関わらず、学校での出来事や放課後友達と遊んだ事とか、あまり記憶に残っていないんです。

ただ3年生にもなっていれば、仲の良い友達くらいはいたと思います。薄っすらと転校後しばらくは文通していた友達がいた記憶がありますが、名前は思い出せないです。

こんな風に思い出がとっても薄いのですが、その学校最後の日のことはよく覚えています。転校することが決まって、先生が私の最後の日を皆に教えていたのかな?その最終日には皆からまたねとか頑張ってねとか言ってもらえました。そしてなぜか隣の席の男の子が絵本をくれました。たまたま持っていたのか・・?

それがこの「こねこのぴっち」です。その男の子の名前は覚えていますが、顔は思い出せない。よく話をしたり仲が良かったとは思えないので、なぜくれたのかはわかりません。名前を覚えているというのは絵本に名前が書いてあるからです。

私も遠慮しないでもらったんですね。う〜ん、その時の気持ちはもうわかりません。

この最終日の事は所々ですが鮮明に覚えています。断片的でもこんなにしっかりと覚えているのは本当に不思議な気がします。

「こねこのぴっち(岩波書店)」はハンス・フィッシャー作、お話しも絵も描いています。(訳:石井桃子

ハンス・フィッシャーはスイスの国民的な画家(1909ー1958)です。ベルンに生まれた彼はジュネーブチューリッヒの美術学校で学び、教科書の挿絵、版画、壁画も多く残し、舞台美術も手がけました。絵本は3人の子ども達のために創作したと言われています。

リゼットおばあさんの家に生まれた子猫のぴっちが家から出て冒険し様々な動物と会い、そして最後にはたくさんの愛情を知るというお話です。

お話も可愛いのですが、やはり描かれている絵が素敵です。色もタッチも日本の挿絵とは違って、とても心惹かれました。

私は色の鮮やかさが好きです。子供心にもおしゃれで芸術的なものを感じていました。

たくさんの動物達と一緒に豊かな自然の中で暮らすリゼットおばあさんの毎日を想像するのは楽しかったな。

独特の世界観のこの絵本は、東京の小学校最後の日を思い出させてくれる貴重な絵本なのです。

 

もう一つ好きな絵本があります。「GOODNIGHT MOON」です。

私がたまたまアメリカでシッターのようなことをした時に出会った絵本です。

日本語版もありますが、英語版だとリズムの良さがわかると思います。すべてのものに「おやすみなさい」と挨拶をするという可愛らしい発想に脱帽です。

何度見ても新しい発見がある奥が深い絵本です。

目につく物に「おやすみなさい」を言って眠りにつけば豊かな心が育まれそうです。何歳からでも楽しめるというのも大きな魅力です。

 

そしてかなり大人になってから読んだ「おおきな木(The Giving Tree)」。
無償の愛、惜しみなく与える愛を描いています。

日本語タイトルが「おおきな木」で少しニュアンスが変わってしまい残念な気もします。韓国ドラマ「魔王」に登場したのをきっかけに読んだ絵本です。

ちょっぴり泣けて深く心に沁みるお話です。

あすなろ書房から出版されている「おおきな木」は村上春樹さんが訳していて、こちらも読んでみたいです。

 

絵本は想像力を膨らませてくれます。シニアにも良いですね。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。

明日も笑顔で。
では、また。