ふくみみdiary

   余生を一緒に楽しく

友人の突然死に思う事

3月30日を最後に音信不通になり心配していた友人が4月2日に突然死していたことを知りました。すごくショック、むなしいです。

彼は大学時代の友人です。個人的にはそれ程親しいとは言えない間柄でしたが、共通の友人を介してキャンパス内で会う事も多く、飲み会や大学内のイベントで一緒だったり、旅行に行ったこともありました。

私の知る彼は寂しがり屋、だから皆で集まることが好きだった。でもその反面一人旅が好きで無人島に行った土産話を良く聞かされた覚えがあります。人柄の良さで誰からも愛されるタイプ。明るく朗らかでちょっぴり可愛く、モテル人だろうと思っていました。でも卒業後は疎遠になってしまって。

彼はお母様が亡くなった後、居酒屋を継いで店主となり一人頑張っていたのは聞いていました。年賀状のやりとりはあったものの、特にそれ以外に連絡を取ることもなかった。でも私がスマホにしたのをきっかけに彼の発案で大学時代の数人がLINEで繋がり、グループをつくりました。

どちらかというと彼が何かを発信し皆がわいわいやるという事が多かった。メンバーの誕生日には必ずメッセージを贈るようなマメな性格で文章も上手で何よりも心温かい人だった。

そんな彼だったので音信不通になることはまさに異常事態に感じました。本来ならば店や自宅に行ってみるとかするところでしょうが、私たちが本格的に心配しだしたのは新型コロナで緊急事態宣言が発出された後で遠くに移動するのはためらわれた。店や携帯に電話し続け、手紙もだして・・。そして万策尽きたように思えたのですが、LINEグループのメンバーの一人が彼とFacebookで繋がっていて、その延長で彼の店の常連さんに連絡がつきました。

教えてくださった内容は衝撃的。向いのお店の方が彼の店が開かないのを心配していろいろ動いてくださって、4月3日に自宅で倒れていたのを発見したという事でした。その後の事は親族の方が進められたと聞いていますが、こういう時期なのでご葬儀も親族だけでされたようです。

最近はLINEで良くやりとりをしていただけに近い存在に感じていたし本当にショックです。音信不通を心配してから彼の死を知るまで1ヶ月かかってしまいました。彼が亡くなったのは緊急事態宣言の前でしたから向いのお店もまだ営業していたのだと思います。そうでなかったらどうなっていたかと思うとゾッとします。

彼が亡くなった後、LINEで仲間と彼の思い出話をしました。お土産にイルカのストラップをもらったこと、失恋した時のこと、インベーダーゲームが上手だったこと・・。私は彼の声を思い出す。話し方も。でも誰も彼の好物を知らない。彼の事を知っているようで知らない事がすごく悲しいです。

今回はFacebookに助けられました。いままでSNSというものに積極的ではなかったし、それ程必要なものとは思えないかったけれど、何か起こった時に最後の頼みの綱となることがあると知りました。私は友達100人も必要ないと思っているほうですが、ほんの些細な繋がりが助けになることもあるんですね。少し考えを変えることも必要かもしれません。

学生時代の友人とは仕事を始めると疎遠になりがちです。一人暮らしを始める人もいるでしょう。若くても何が起こるかわからない、まして65歳を超えたら万が一の時のために近い人の連絡先を聞いておくべきでしょう。SNSで繋がっているのも有効だと思います。疎遠になっている古い友人に「今どうなの?」って連絡してみるのもありですね。たださらに考えると、スマホ以外の連絡可能な手段を持っておくべきかなと思います。仕事先を知っておくとか、年賀状のやりとりも大切だなと思いました。そして機会があれば会いましょう。私は会えずにこうなってしまった事本当に後悔しています。お店を訪ねても良かったのにと。

私は彼がFacebookにアカウント持っているのも知らなかったけれど、たった一人繋がっている人がいて本当によかった。これは彼の導きだと今では思います。「僕はここだよ」って。

 

「早く逝きすぎだよ、これからは天国で見守っていてね、時にはしっかりしろって諫めてほしい。そして何よりゆっくり休んでね」