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韓国ドラマ「社長をスマホから救い出せ!」感想~ロマンスでもコメディでもない軽いミステリー

「社長をスマホから救い出せ!~恋の力でロック解除」 사장님을 잠금해제 2022年

ENA   

★★★★☆

単純にすごく面白かったです。毎回続きが気になりました。

荒唐無稽の話なのですが違和感なく受け入れられました。IT先進国ならではの物語ですが、AIや自動運転自動車などすでに現実味のある内容でした。

笑う場面あり、しんみりと涙を誘う場面あり、ハラハラドキドキもアクションもありバランスの良い楽しい作品でした。

家族との関係や、共にタッグを組んで戦っていく仲間との関係などは丁寧に表現されていて物語の軸になっていたと思います。

ファンタジー感もあり、最初はコメディかなと思いましたが、ミステリーでした。ただ、本格的なミステリーではなく軽い感じでまとまっていて、それが丁度よかったです。

副題にある「恋の力・・」というのは全く関係ないような・・ロマンスはないわけではないですが、色濃くありません。

キャストでは主人公を演じたチェ・ジョンヒョプが前面で堂々とした演技で良かったです。パク・ソンウンは声だけでも存在感が光っていて流石でした。

その他の俳優たちもそれぞれの雰囲気がしっかりと出ていて、そういう面ではなかなか濃い作品でした。

話数も短めですのでサクッとみられます。重厚な作品に疲れた時におすすめ。

画像:ENA

パク・インソン(チェ・ジョンヒョプ)=就活中
キム・ソンジュ(パク・ソンウン)=大手IT企業シルバーライニングの社長
チョン・セヨン(ソ・ウンス)=ソンジュの秘書
マフィ(キム・ソンオ)=借金取り

役者を志すが夢破れアルバイトで食いつないでいるパク・インソン。頑張って就職活動はしているものの何の取柄もなく苦戦を強いられていた。そんなインソンが大手企業シルバーライニングの最終面接に挑んだ。

シルバーライニングは就活生好感度NO.1 のIT企業。社長のキム・ソンジュはその才能を生かし時の人となり注目されている人物だ。愛娘と過ごす時間もままならない忙しい毎日を送っている。

ある日娘が待つ山奥のキャンプ場へ車を走らせていたソンジュは途中で事故に巻き込まれてしまった。

一方のインソンはシルバーライニングの面接も手ごたえ無く終わってしまい意気消沈して実家へ戻るが、父親には小言を言われ、何もかもうまく行かないことに凹んでいた。

ある日、裏山へ登ったインソンは勝手にしゃべるスマホを偶然に拾う。スマホ曰く、自分はシルバーライニング社長のキム・ソンジュで、襲撃され魂だけがスマホに入ってしまったと。

謝礼を払うので、自分の代わりに社長になって欲しい、事故当日の真相を調べて欲しいと持ち掛けられる。

にわかに信じられないインソンだったが、すぐに振り込まれた高額の謝礼に気をよくして役者のノリで社長を演じることにする。しかしソンジュの指示に従いつつ初日から大忙しで・・。

社長をスマホから救い出せ ドラマ公式サイト

以下ネタバレあります。

パク・ソンウンと共演という事で、チェ・ジョンヒョプがサブ的イメージになってしまうのかなと思っていました。でも、パク・ソンウンはほぼ声だけ・・これがポイントでした。

チェ・ジョンヒョプも埋もれてしまわないし、なかなかよく考えられているなと思いました。パク・ソンウンは声だけでも魅力的だし安心感もあり、ドラマをぎゅっと締めてくれていたと思います。

そして設定として主人公のパク・インソンが俳優志望だったことも物語の中ではポイントだったかなと思います。「ready action」で気持ちも切り替わって、社長インソンはカッコよかったです。

よくあるギャップの魅力というのもあったのかなと思います。

このドラマを面白いと感じられるポイントの一つは主要登場人物の心の機微がしっかりと描かれていて、またそれが上手く表現されているという事です。感情移入もしやすかったです。

秘書のセヨンにも借金取りのマフィにも抱えているものがあり、それが彼らの行動にも繋がっていてよく考えられた内容だなと思います。 

ミステリーとしては最後まで誰が一番の悪者かわからず、面白い展開でした。最後はスピード感もあったのですが、結末は少し物足りない感じでした。

実は謎めいていた人はたくさんいて、結局あの人の立ち位置はどうなのかなというモヤモヤも残りました。さらに社長の身体は救い出せたものの会社はどうなったのか?結末もはっきりせず少し心配も残るエンディングでした。

それでも主役を演じたチェ・ジョンヒョプの癒し系の絶対に裏などない善良な良い子オーラは十二分に出ていたので、細かいことはともかく楽しんでいただける作品だと思います。

ところで、これって続きがあるんでしょうか?

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。