「模範刑事」 모범형사 2020年 JTBC
★★★★★
すぐに本題に入るスピード感、登場人物のキャラも魅力的ですぐに引き込まれました。
最初はただの冤罪事件の話かと思いましたが思いの外複雑な内容でした。勢いがあり最後まで緊迫感が続く、奥深い本格的なサスペンスとなっていました。
様々な人物の思惑が絡んで複雑になっている事件を少しずつほどき真実にたどり着く過程は見応えがありましたし、ストーリーの軸は1本だったので理解しやすかったです。
重い題材を描きながらも二人の刑事の凸凹具合が面白く、最後までさほど重苦しさを感じませんでした。コメディではないですがテンポ良い台詞回しも軽快で、飽きることなく最後まで見ました。
そしてキャストがとても良かったです。皆個性的でいい味出してました。演技派ぞろいなので何もかも自然で躓きがありません。
実力あるキャストのおかげで全体的にまとまりのある完成度の高いドラマになっていたと思います。そして内容の強弱のバランスもとても良く、その面でも優れたドラマだと感じました。
カン・ドチャン(ソン・ヒョンジュ)=強力2班刑事
オ・ジヒョク(チャン・スンジョ)=ドチャンの相棒刑事、資産家
チン・ソギョン(イ・エリヤ)=新聞記者
オ・ジョンテ(オ・ジョンセ)=ジヒョクの従兄弟
2015年、カン・ドチャンは女子大生と刑事を殺した犯人としてイ・デチョルを逮捕した。裁判で死刑が確定したデチョルが「何もしていない」とつぶやく。
その5年後、デチョルの死刑執行は大統領の最終決裁を待つだけとなった。
警察大出身のエリートのオ・ジヒョクは強力2班に配属された。しかし共に働く仲間には歓迎されず煙たがられる。
そんな時、イ・ウネという女の子が行方不明だと電話が入る。更に殺人事件を目撃したと電話が入り現場に向かった。
ジヒョクはその目撃現場は5年前イ・デチョルが殺害した女子大生の死体を遺棄した場所であること、さらに行方不明のイ・ウネはデチョルの娘であることに気づきこの2つの電話は何か別の目的があるのではと考える。
その夜、イ・ウネを拉致して殺したと一人の男が強力班にやってくる。男は警察を翻弄したあげく、つめかけた記者の前で死刑囚のイ・デチョルは無実だと訴えた。
一方、社会部記者のチン・ソギョンは今は刑務所に入っている元検事長に呼ばれ、デチョルは無実だと聞かされ事件を調べ始める。
更にドチャン刑事は送られてきたデチョルの無実の証拠となる映像をみて愕然とし、ジヒョクと共に事件の真相を追う覚悟をする。
しかしデチョルの死刑執行の日が迫っていた。
模範刑事 | ドラマ | BS11(イレブン)|全番組が無料放送
本当は死ななくても良い人が死んでしまったり辛く重い展開もありますが、全体的にテンポよく進みサクサク見られました。
ただ複雑な人間関係で登場人物も多く、後半になっても難しいと感じることも有りました。
裏には政治や権力やお金が絡んでいて、弱者を利用する、貶めるといういつものパターンではありますが物語の展開に違和感を感じる部分はありませんでした。
その力が強大なので、1歩進んだと思うと2歩下がらされるという展開でハラハラもしましたし、イライラもしました。このままで最終回は大丈夫なのかなんて余計なことまで考えていました。
そんな展開でありながら楽しく見られたのは、やはり気持ちを丁度いい感じにほぐせるシーンがあったからです。
強力班のチームワークの良さにグッとくるものがありました。やり取りも楽しかったし、お互いを大切に思っていることが伝わってきました。
このドラマの刑事たちは英雄でもなく、飛び抜けた才能もなく、弱い面もあれば、揺らいであらぬ方向へ流されてしまうような普通の人達。
それでも団結力があって終盤での活躍は痛快でした。それぞれのキャラがしっかりと伝わる俳優の演技もさすがでした。
カン・ドチャン刑事の家族の物語も良かったです。
ドラマによっては主軸の周りのあれこれは邪魔に感じることもあるのですが、このドラマでは人物を掘り下げて理解が深まる部分でもあり、ドラマに厚みを持たせるという面で効果的だったと思います。
妹がメダリスト、離婚したばかり、子供を夫に取られて辛い状況であるなんてことは事件とは関係ないんですけどね・・。
ドチャンはひょうひょうとしているかと思うと熱血だったり、人間らしい欲もありながら思いやりもある魅力的な人物でした。近所にいる面倒見のいいおじさんのような感じでチャーミングでした。
カン・ドチャン演じるソン・ヒョンジュの味のある演技が光っていました。個性的でありながら実力派でもあり安心して見ていられます。
私はもう一人の主人公エリート刑事のオ・ジヒョクを演じたチャン・スンジョ目当てで視聴しました。
彼は1981年生まれで今は40歳を超えていながら、あのアイドルのような若々しさと美しさで驚いてしまいます。お肌がツルっつるで、一体何を食べているのかなぁ・・なんて。
オ・ジヒョクという刑事も実は心に闇を持っていて、見た目よりもずっと複雑な人物です。その陰の部分がすごく魅力的。ちょっと寂しそうな顔がたまらないです。
刑事としては少しの疑問もそのままにできず解明するまで最後まで突き進む、完璧に真実を追求するタイプです。強力2班には特別な存在に見えました。
この細部までこだわることが悪者を一人も残さないということに繋がり、頼りがいもある刑事でした。
ストーリーの面白さに加え、テンポ良い展開、更に実力派俳優たちの魅力ある登場人物で面白く、楽しく見終わったドラマです。
シーズン2もあるようなので、また強力2班の面々と会えるのを楽しみに待ちます。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
では、また。