ふくみみdiary

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韓国ドラマ「マウス~ある殺人者の系譜~」〜緻密で骨太なクライムサスペンス

「マウス~ある殺人者の系譜~」 마우스 2021年 tvN

★★★★★

サイコパスを描いたクライムサスペンス。出だしから緊張感がありすぐに引き込まれました。

残酷な場面もあって背筋が寒くなることもありましたし(モザイク処理はされています)、暗い場面も多く見づらくてストレスを感じた部分もありました。

それでも緻密なストーリーで思いもかけない真実の連続、サスペンスとしてとても面白かったです。展開も早く飽きることはありませんでしたが、登場人物が多くストーリーが複雑で中盤辺りから追いつくのが大変でした。

簡単に言えばサイコパスとそのサイコパスを追う刑事との息もつかせぬ攻防戦なのですが、過去の事件が色々と絡み合って最後には驚くような真実が待ち受けています。衝撃度も大きかったです。

「マウス」という題名の意味がわかってくれば物語の全体像が見えてきて、より理解しやすくなるはずです。

キャストが素晴らしかったです。迫真の演技で物語に引き込まれましたし、演技派の質の高い表現力で、完成度の高い作品でした。

(私が視聴したのはBS-TBSですが、後半にスピンオフドラマ:プレデターが挟まっていました)

画像:sedaily.com

チョン・バルムイ・スンギ)=警察官
コ・ムチ(イ・ヒジュン)=刑事
チェ・ホンジュキョンスジン)=番組プロデューサー
オ・ボンイ(パク・ジュヒョン)=バルムの妹的存在
ハン・ソジュンアン・ジェウク)=天才脳神経外科
ソン・ヨハン(クォン・ファウン)=ハン・ソジュンの息子、医師

ヘッドハンターと呼ばれる殺人鬼が韓国全土を恐怖に陥れていた。頭部が切断され、体に暗号のようなものが残されている。被害者は18人にも登るが、事件発生から1年経っても捜査には何の進展もなかった。

ヘッドハンター対策に苦慮した政府はサイコパスを根絶しようと、胎児の遺伝子検査を義務付け結果により強制的に中絶をさせるという法案を提出しようとしていた。サイコパス遺伝子を発見したリー博士にも意見を求める。

そんな中、またキャンプ場で犠牲者が出た。事件の目撃者でもある生き残った男の子は病院のポスターに写っている医師のハン・ソジュンが犯人だと言う。

ハン・ソジュンの死刑が確定した。

妊娠中のハン・ソジュンの妻はリー博士のサイコパス遺伝子検査を受ける。胎児はサイコパス遺伝子を持っていた。

それから25年経ち、再びヘッドハンターの悪夢がよみがえる事件が起こる。

「マウス~ある殺人者の系譜~」公式サイト

多少ネタバレあります。

次から次へと新しい真実がわかってきて目が話せません。謎解きとしても面白く、一つ一つのピースをはめ込むような楽しさもありました。

過去の事件や事実が絡みあって物語が進んでいきます。結局は一つに繋がりるのですが、登場人物が多くて誰のことかわからなくなったり、事件も多くてごちゃごちゃになってしまいました。相関図や登場人物メモなどを見ながら集中して視聴するのが正解かなと思います。 

ただ細かいことは気にせずサイコパスと刑事のせめぎ合いに集中するのもありだと思います。

最初は単純なストーリーだと思いましたが、それは序章に過ぎず、そこから底しれぬ闇に繋がっていて奥が深い・・よく考えられた作品でした。ハラハラドキドキも充分過ぎるほどあり、二転三転の展開で見応えがありました。

辻褄あわせもしてくれるので、え!そうだったんだと驚きながらも最後は納得できました。

 

チョン・バルムを演じたイ・スンギは私の中では歌手でありアイドルのイメージが抜けていないのですが、俳優としても素晴らしく成長しました。

イ・スンギの演技力を見るのも見どころの一つと言えるでしょう。そもそもこれまでの彼のイメージがこの作品に効いているように思いました。(初めて彼を見る人は違うのかも)

でもこのドラマではコ・ムチを演じるイ・ヒジュンが本当に素晴らしかったです。まさにコ・ムチそのもので熱演でした。

コ・ムチが抱えている恐ろしいほどの執念や悲哀、後悔、そして人間らしい温かみを最大限に表現してくれていました。サイコパスとは対象的に人間臭い人でした。

繊細で複雑な心を持ちながらも人間としての厚みも感じられるがむしゃらな刑事、登場人物の中では一番光って見えて誰よりも印象に残りました。

その他ベテラン勢、アン・ネサンやアン・ジェウクがいてドラマが締まり、濃密感も完成度も高まっていました。

サスペンス好きの方にはおすすめです。

涙で見終わりましたが、最後の「神は彼に天罰を下したのか、それとも救ったのか」というセリフが心に残りました。

「憎しみ」「怒り」「許し」・・色々と考えさせられるドラマでした。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。
では、また。