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韓国ドラマ「クライムパズル」感想〜それでもつづく闇の世界

「クライムパズル」 크라임 퍼즐 2021年 ENA、Genie TV(ウェブドラマ)

★★★★☆

衝撃的な出だしですぐに引き込まれました。復讐ドラマとして進みますが、最初は主人公の意図がわからず謎が多く先が気になりました。

無駄のない簡潔なストーリー展開でわかりやすく、怪しい人物も次々に登場します。登場人物が多い割には混乱することなく見ることが出来ました。

ただたくさんの人が死にますし、始終ハラハラの展開で気を抜けるところがなく見終わって疲労感もありました。残酷で胸が悪くなるようなシーンもあるので、それは覚悟してください。

主演のユン・ゲサンは圧倒的な存在感でドラマをぐいぐい引っ張っている感じでした。アクションもカッコよかったです。

そしてコ・アソンや他のベテラン俳優たちの魅力と名演のおかげで重厚感も安定感も感じられました。

ただ見終わって新鮮味もなく内容は意外と単純で深みや緻密さを感じられず、その点は少しがっかりしました。俳優陣が素晴らしかっただけに残念です。

それでも謎の多い物語の面白さやキャストの魅力で吸引力のある作品です。

画像:m.wowtv.co.kr

ハン・スンミン(ユン・ゲサン)=天才犯罪心理学者、警察大学教授
ユ・ヒ(コ・アソン)=刑事、犯罪心理分析官、スンミンの恋人
パク・ジョンハ(ソン・ソンミ)=イルシム財団、高級社交クラブの代表
チャ・スンジェ(クォン・スヒョン)=検事

市長が殺され、現場にいた犯罪心理学者のハン・スンミンが自首し逮捕される。

殺された市長の娘でスンミンの恋人でもあり、犯罪心理分析官でもあるユ・ヒにはスンミンが犯人とは到底信じられず独自で捜査を始める。

しかし3ヶ月の捜査もむなしく完璧な証拠と自白でスンミンの有罪が確定した。しかしその頃ユ・ヒは彼は刑務所でするべきことがあるに違いないと考えるようになっていた。

一方、アンリム刑務所へ収監されたスンミンは刑務所内に特別の場所があり、ある囚人「1669番」が秘密の棟で守られていることを知る。そしてその囚人こそ自分が探している人物だと確信した。

刑務所内で受刑者が毒死する事件が起こった。自殺と思われたが、捜査を進めるユ・ヒはスンミンの仕業に違いないと思う。

同時に彼が何かを企んでいると感じ、スンミンにとっては自分との出会いも計画の一つだったのでは疑い始める。

「クライムパズル」公式サイト | SPOエンタメ倶楽部

以下ネタバレあります。

少し怖いなと思いながらも結末が気になって最後まで見ました。誰も信じられない中で緊張を強いられる展開が続きます。

始めは謎も多くサスペンス感が強かったし、スピードある展開でどんどん引き込まれました。

ハン教授が思いを遂げるために塀の中で奮闘する様子は鬼気迫るものがあり、一つ一つのエピソードは面白く見ました。またユ・ヒが別の角度から真実へ向かう様子もある意味死闘と言えるかもしれません。この二人を描きながら並行して物語は進みます。

ただハン教授の目的が妹の復讐で元凶がカルト教団とわかってからはなんだか単純すぎて拍子抜けでした。そして天才プロファイラーの天才ぶりも今一つ描き足りないように思いました。

そしてユ・ヒが真実に近づくにつれて悲惨な状況に追い込まれますが、彼女の悲痛な心のうちはあまり伝わってきませんでした。父も恋人も失い極限に混乱しただろうし、真の父の姿が知りショックだったろうと想像しましたが、感情移入には至りませんでした。演じたコ・アソンが淡々と演じ過ぎかなと思います。

カルト教団の目的や活動の様子は詳しく描かれていないので、信者の心がどうしてこの宗教に向かってしまったのかわかりません。

このカルト教団は単なる殺人集団。そして教団を仕切っている人たちも結構薄っぺらい。教祖に至っては話にならないほどお粗末・・。

良く練られた物語と思えず、深みを感じられませんでした。

真の主は社交クラブのパク・ジョンハだったのかなと思いました。彼女は相当この宗教、教祖に心酔していたようですが、そのきっかけや過程は不明。

彼女はこのドラマの中では目立つ人物ですが、周りの人たちがなぜ彼女の言いなりになっているのか全く理解に苦しみました。

弱みを握られて・・というのも説得力に欠けるような気がしました。チャ検事が終盤に「たかがクラブのマダム」と表現していましたが、その通り。

取り込まれている人は権力者のようでしたから、一人の女にこんなに振り回されるなんて少し真実味がなかったです。でも目的のためなら手段を選ばないという人物で、その手段も殺すという事でしたから恐怖で抑え込まれていたのかも。まるで恐怖政治ですね。

このパク・ジョンハは大声でわめいたり罵ったりすぐにキレるキャラでしたが、これも二番煎じ感が否めず、ちょっと安易な設定だったような気がします。こんなキャラだったので、余計に付き従っている人たちが不思議でした。

意外にいい奴じゃないと思える人物もいました。

まずはチャ検事。始めは鼻もちならない人物にみえましたが、実は正義感もあって思いのほか強い人でした。そしてユ・ヒを大切に思っていた。その切なさもちょっぴり感じられてこのドラマに彩を感じさせてくれたし、真っ当な人物でした。

それから刑務所の所長。最後に目が覚めたのか?この人がいなかったら最後の結末もなかったかもしれないと思うと、本当にグッジョブでした。

画像:genie.co.kr

クライマックスはものすごく緊張しました。ハラハラのし通しで疲れました。

ハン教授のアクションも良かったですが、教授なのにこんなに強かったんだとびっくり。ただ学問にいそしんでいたわけでもないのですね。

そして彼の目的は果たされるわけですが、それだけでは闇の世界はなくなることなく・・。

ユ・ヒがなぜあの一番怪しい人物に気づかなかったのか不思議です。まだプロファイラーとしては未熟過ぎると思いました。この点も非常に不満が残った部分です。

最後二人=ハン教授とユ・ヒはハッピーエンドでしたが、禍根が残っていてこの先不安が残りました。

カルト教団を壊滅するのは難しいですね。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。
では、また。