ふくみみdiary

   一緒に楽しく

今のお墓に決めた理由

昨日は本当に秋晴れの良い天気でお墓参り日和でした。私結構お墓参りが好きで思い立ったら行っています。とても気持ちの良い大好きな場所なんです。

両親が亡くなってからお墓探し

私の両親は亡くなる前にお墓を用意していなかったので、二人が亡くなってから私と妹でお墓探しという事になりました。

父が先に亡くなりました。この時は母の意向もあり、迷うことなく地元の市営の霊堂にお願いしました。ここはロッカー式で一体ずつ入ることになっています。お墓が決まるまでの仮の収納場所という意味合いの場所です。

管理費も安く期限もないので人気があり、申し込み時に「なかなか空きも出ないのでかなり待つことになる」と説明されました。でもラッキーなことに3か月ほど待ってお願いできることになりました。

何しろ初めての事だったので、遺骨を納めるために中に入った時に本当にただのロッカーで少し驚きましたが、清潔に掃除もされているようで暗い雰囲気ではなかったので安心しました。合同の大きな仏壇があり、普段はそちらでお参りとなります。

2年ほど後に母も亡くなりました。その時はまだお墓のことは考えていなかったので、遺骨はしばらく自宅で保管していました。ずっと自宅保管の方もいるようですが、万が一災害時や何かあった時に取り返しのつかないことになる気がして、お墓について真剣に考えるようになりました。

本来なら母も父と同じ霊堂にと考えるところですが、空きができなければ入れません。それに一体ずつのロッカーで先に入った父と一緒にとか隣同士になどということができません。ただ気持ちの問題といえばそうですが、とにかく父と母を一緒にしてあげたかったのでお墓を探すことにしました。

お墓(遺骨を埋葬、供養する場所)と一口に言ってもいろいろな種類があります。いわゆるお墓、納骨堂、樹木葬、永代供養墓、散骨などです。母が生前に散骨は嫌だと言っていたので、これは選択肢には入れませんでした。

永代供養墓に決めました

私は子供がいませんので、家墓(一般墓)を建てるつもりはありませんでした。

私が死んだ後お墓のことを妹やその子供たちにお願いするわけにはいきませんから。最初は室内の納骨堂を考えました。雨でもお参りに不便がないことに惹かれました。

納骨堂もロッカー式、仏壇型、自動で遺骨が運搬されるビル型などいろいろスタイルがあるようです。私も含めて3人入ることになると仏壇型などは結構費用が掛かります。

リーズナブルなところを見ると市営の霊堂とあまり変わらないロッカー式になってしまい嫌でした。

樹木葬にはあこがれもありました。四季折々に花が咲く中に埋葬されたらうれしいんじゃないかと。でもほとんどが霊園の中にあり、場合によっては霊園入口からかなり遠い場所で思いのほか歩くことになりそうでそれが気になりました。引き算で考えた結果、永代供養墓で探すことにしました。私も将来一緒に入る永代供養墓です。

自力でお墓に行きたい

私はすでに車の運転を止めました。なのでバスや電車を使って行ける所を希望していました。

父をお願いしていた市の霊堂は本当に不便なところにあり、自力で行くにはかなり大変な場所でした。そのため必要な時には妹に車でお願いしていましたが、母が亡くなってからはやはり多少の遠慮もありだんだんとお墓参りから足が遠のいていました。私の好きな時にいつでもお墓参りがしたかったので、とにかく自力で行ける所を探しました。

永代供養墓と決めてから、家から近いお寺や霊園で探してみました。いくつか候補を挙げて妹に相談しました。

妹の答えは「え~、そこ遠いよ。それに縁も所縁もないじゃない」でした。おっしゃる通り。都会ではないので地図では近いようでも結局は遠いのです。

でもその中で家からバスだけで行ける霊園があったので、見学に行ってみました。工場の多く並ぶ場所の一角にありました。霊園というにはこじんまりとしているなという印象でしたが、永代供養墓はデザインも素敵で結構いいなと思いました。

係りの方のお話しも伺ったのですが、春と秋には供養祭もあり丁寧に管理されているようでした。ただ周りは何にもない工場地区、バスで行けるとはいえ何となく寂しい場所で、私もゆくゆく入ることを考えるとここじゃないなと思いました。

良かったのはやはり行ってみないとわからないなと勉強になったこと。ネットや資料で見るイメージとはだいぶ違っていましたし、周りの環境とか広さなどは見学に行ってみないとわかりませんね。

駅から近いお墓希望

自力で行くからにはとにかく駅から近いところがいいと考えました。でもこれがなかなか大変。家から近くても駅からタクシー利用とか徒歩30分とかバスを乗り換えてなんてところはパスです。結局多少遠い駅でもいいので駅近の墓地はないかと探したところ、駅から近い墓地=都内のお寺という結論に至りました。そこで都内にあるお寺の永代供養墓に絞って探すことにしました。

都内のお墓は費用が心配

都内にある永代供養墓と決めたのはいいのですが、費用が問題になります。何しろ都内ですから本当に気絶しそうなくらい高額のところもありました。その反面 え!? と思うくらい安いところも。

お寺の諸事情によるのか?永代供養をすごく安く引き受けてくれるところもあるようです。実は一人3万円で永代供養墓にお願いできるという駅から徒歩15分のお寺を見つけ見学に行きました。

びっくりしたのはお寺といってもビルで、屋上にお墓のスペースがあり中央に永代供養墓がありました。一応周りが垣根のようなもので覆われていましたが、隣には高いビルもあり少し落ち着かない雰囲気でした。永代供養墓にはたくさんのお花が供えられていて、お参りに来る方が多いことがうかがえました。もう一か所駅近で費用も安いお寺に行ってみたのですが、あまりにも古いお寺で・・・。

私が決めたのは

私が決めたのは地下鉄の駅から徒歩1分のお寺の永代供養墓です。家からは45分くらいかかります。実はネットのHPを見た時からとても気に入っていたお寺で、見学に行って一層好きになりました。

裏が公園になっているので緑が多く鳥の声も聞こえます。周りに高い建物もないので自然に囲まれた気持ちがいい場所です。

永代供養墓は外にあるのですが、周りが塀で仕切られていて、静かでとても落ち着きます。費用は私の予算以内でした。

こちらにお世話になりたいと思った理由がもう一つ、永代供養墓にも毎朝欠かさずご住職がご供養をしてくださるという事です。とても安心できました。理由はいろいろありますが、何より私がこの場所が好きです。父にも所縁のある場所です。

ここまで妹はあまり登場しないのですが、私が最終的に決めたお墓についてはやはり「遠いね」と言ってました。でも妹は父母の魂は自分のそばにいるはずだから家で手を合わせるだけで良い、お墓参りをすることはないと思うと言っていました。そういう理由で最終的には賛成してくれました。まぁ自分は行かないのだからどこでもいいよという事です。

これでようやく父母を一緒に納めることができました。父の遺骨は市の霊堂に収納していたので改葬申請後いったん自宅に引き取り、母と共に新しいお寺にお願いしました。
本当に肩の荷が下りホッとしました。

お墓選びで大事だなと思ったのは自分(達)の希望をはっきりとさせること、そして気になるお寺、霊園があれば見学に行ったほうが絶対にいいです。

見学に行ったら隅々見ること、階段の有無、お花や線香の用意、掃除が行き届いているか、トイレや周りの環境も。できれば予約をして係りの人から説明を聞くのが良いです。その施設の姿勢を感じることができるから。

すぐに決める必要はないのですから、いろいろ聞いてじっくり考えましょう。説明をきいて、自分の希望がはっきりすることもあります。

誰かの死と向き合った時、一人ひとり思いは違うと思います。私の妹のようにお墓は不要と思う人もいると思いますが私は違いました。家ではもちろんですが、他にも手を合わせられる場所が欲しかった、それがお墓でした。わざわざお墓参りをするという行為が私は必要な気がしました。

都内ですのでついでに買い物など楽しんだり美味しいものを食べて帰ることもでき、それもあって私はお墓参りが大好きです。