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韓国ドラマ「ペントハウス」感想〜①いざ、荒れ狂う嵐の中へ

ペントハウス シーズン1」 펜트하우스 2020年 SBS 

★★★★☆

面白いかと聞かれると・・微妙です。好きかと聞かれると、そうではない。ただ、一度見始めたら最後まで見ずにはいられないドラマです。今までの愛憎劇とはパワーが違います。(愛憎劇というくくりでいいのかどうかわかりませんが)

ものすごいスピードで予想外の方向へ物語が進み、どうなっちゃうの?と続きを見ずにはいられない、そういう意味では最高に面白いドラマですが気分の良い内容ではありません。大人たちだけならともかく、子どもたちのバトルも激しい愛憎劇なので途中離脱も頭をよぎりました。

嘘、嫌がらせ、いじめ、暴力、裏切り、秘密、陰謀、復讐・・人間の嫌な面、欲をこれでもかと見せられるので辟易としました。

少しうんざりしながらも、嫌な奴にはやはり一矢報いたい!あんなに邪悪な人間がそのままでいいわけがないという思いから最後まで見続けました。

キャストは演技派揃い、時として大げさ過ぎると思うような振り切った熱演で始めは驚きますが、それが麻薬のように徐々に脳を蝕んでいきます。(笑)
オム・ギジュン、キム・ソヨンの怪演には大いに楽しませてもらいました。

内容が内容だけに好き嫌いが分かれると思いますが、良く練られたストーリーで引き込まれますし、スリリングで迫力満点の見応えのある作品です。


画像:SBS

オ・ユニ(ユジン)=不動産コンサルタントのシングルマザー
チョン・ソジンキム・ソヨン)=有名ソプラノ歌手、チョンア財団理事長の娘
シム・スリョンイ・ジア)=ペントハウスの住人、チュ・ダンテの妻
チュ・ダンテ(オム・ギジュン)=建設会社代表
ミン・ソラチョ・スミン)=家庭教師

富裕層のための超高層マンション「ヘラパレス」。その最上階のペントハウスに住むシム・スリョンは花火の夜に高層階から真っ逆さまに落ちる少女を目撃する。

2ヶ月前・・・
声楽家を目指すペ・ロナはチョンア芸術高校への進学を希望していた。しかし母親のオ・ユニは猛反対。

ロナは憧れのソプラノ歌手チョン・ソジンの指導を受けたいと直談判に行く。ソジンはロナの素晴らしい歌声を聞いて、かつての忌まわしい過去が蘇った。

ロナの母ユニもかつてはチョンア芸術高校に通った将来を期待されたソプラノ歌手だった。しかしライバルのソジンと争い声帯に致命的な傷を負い、夢を断たれてしまったのだ。その因縁の相手ソジンと顔を合わせたユニも過去の怒りと悔しさが再燃する。

声楽科の主席合格者は貧しい家庭教師のミン・ソラ、ロナは補欠1番だった。ユニは合格者が一人いなくなればロナが入学できるという考えにとらわれて・・。

同じ頃ソジンはチュ・ダンテとの不倫の証拠をミン・ソラに突きつけられ窮地に立たされた。そしてシム・スリョンは娘が実は赤の他人で夫ダンテに長い間騙されていたことを知り驚愕する。

【韓国ドラマ】ペントハウス|ドラマ公式サイト

以下ネタバレあります。

ストーリーは超富裕層の裏?真?の姿を描いているのですが、あれが彼らの日常なら普通の精神ではいられないだろうと思うほど凄絶な毎日でした。逆に現実離れしていると思うからこそ見ていられたのかもしれません。

とにかくロケットにでも乗せられたかのようなスピードとパワーなので、これに慣れてしまうのは危険だと思いながら見ていました。(笑)

やられたらやり返すの連続、息つく暇も無いほどのスピードで思いもよらない展開が続きます。見ていて疲労感を感じることもありました。

表向きはセレブを気取っていますが、犯罪者だらけです。誰もが何を考えているか読めず、不気味でした。

軌道を逸した大人たちも嫌でしたが、親の地位や経済力を傘にきた子どもたちがもっと嫌いでした。大人顔負けに不正やら暴力やら何でもありでしたから。特にウンビョルが恐ろしかったです。親にも負けない強烈キャラです。

そんな理由からリタイア寸前まで行きましたが、次から次へと真実が見えてきてミステリーという面でも面白く最後まで見ることができました。

また嫌な奴がイライラしたり怒りで体を震わせているのを見ると、いい気味だと思ったし気分がスカッとしたのは事実です。これもこのドラマから離れられなかった理由の一つです。

こんな気持にさせられるのも俳優陣の素晴らしい演技ゆえです。苛立ち、怒り、憎しみ、絶望も手にとるようにわかり共感出来ましたから。

画像:programs.sbs.co.kr

オ・ユニは唯一まともな人だと思っていたのですが、やはり憎しみも野心もあったようで、それが物語を更に面白くしています。あれだけの挫折を味わわされれば、スイッチが入れば熱くなるのは仕方ないかなと思いました。

賢くて決断力もある人のようでしたし、応援したくなる人でした。それでも娘を入学させるために、誰かを蹴落とそうと考るなんてがっかりでした。

チョン・ソジンはなんでも思い通りになってきた人生だったし、自分が欲しいと思ったものは人のものでも手に入れるというタイプ。自分で自分を苛つかせるようなことをしているので、少し気の毒な人にも見えました。

美人でお金もあって周りからも認められているのだから、それ以上何を望んでいたんでしょう。天敵を消すこと?とにかく自分の前を遮る人は許せないのでしょうね。

シム・スリョンは優雅な暮らしぶりで誰からも羨ましがられる存在でしたが、本人はそれほど幸せではないようでした。

実の娘は植物状態だし、夫の連れ子の母親になりきろうと愛情を注いでも、子ども達は反抗的。さらに完璧を求める夫にも息が詰まったでしょう。最後は無念だったと思います。でも意外と策略家でした。

 

この3人の女優の美の競演も見どころの一つです。超富裕層のドラマだけにファッションやインテリアなども楽しく見ました。

声楽家の物語だと小耳に挟んでいたので、オム・ギジュンの歌声も聞けると誤解していました。彼の歌声はめちゃくちゃ好きなのですが、そいういうシーンは全くなく残念でした。

彼が演じたチュ・ダンテの悪党ブリは圧巻でした。特にスリョンにしたことは到底許せませんし、ソジンは気づいてないのかもしれませんがこの男に愛はないです。何もかも道具と思っています。なんとか懲らしめなければなりません。徹底的に。

最後もシーズン2への序章のような感じで終わるので、私もここでは引き下がれません。ということで引き続き2も見ることになります。ダンテとソジンの怒り狂う姿がどれだけ見られるかしら・・(≧▽≦)

 

優雅に暮らしているように見える大人たちは裏では皆とんでもないことをしていました。でも自分の子供に対しては愛情があるようでした。間違った愛情でもそのことが唯一救いだったような気がします。

kodemarix.hatenablog.jp

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最後まで読んでくださってありがとうございます。
では、また。