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中国ドラマ「春うらら金科玉条」感想~もう少しピントを合わせて欲しかった

「春うらら金科玉条」 春家小姐是讼师 2023年 爱奇艺

★★★☆☆

正義感が強いヒロインが訟師(弁護士)を目指し法律を勉強しながら難事件を解決していくという内容。

テーマも新鮮に感じましたし、序盤はテンポ良い展開で面白く見ました。次々に事件を解決していくヒロインはカッコよかったです。

一つ一つのエピソードはミステリーとしても楽しめました。

ただ物語が進むにつれ何がテーマなのか?誰が主人公なのか?なんだかあやふやな感じで段々と気持ちが乗らなくなっていきました。

ストーリー自体は悪くないと思うのですが、丁寧さが欠けているので物語に深みもなく、登場人物への感情移入も出来ず・・。

ロマンス面に至ってはよくわからなかったです。ロマンスらしいロマンスは無いです。実はこれはシーズン1のようですから2はもう少し濃い展開にもなるのかなと思いました。

むしろ本当にシーズン2があるのなら、それに期待したいと思います。その時はもう少しメリハリをつけて焦点をはっきりとさせた展開にしてもらえたら・・。

出演している俳優さん達は若手が多いですが、皆それぞれ魅力的でしたし、なんだかもったいない気がしました。

画像:163.com 

春荼蘼(しゅん・とみ)=庄達菲(ジュアン・ダーフェイ)
夜叉(やしゃ)=黄俊捷(ホアン・ジュンジエ)
韓無畏(かん・ぶい)=樊治欣(ファン・ジーシン)
康正源(こう・せいげん)=秦天(チン・ティエン)
阿意離(あいり)=朱林雨(チュウ・リンユー)

母の影響を受け、いつか訟師(弁護士)になることを夢見ている春荼蘼(しゅん・とみ)。熱心に勉強をしているが、女性であることからそのチャンスは巡ってこない。

しかし父親が突然にあらぬ疑いをかけられ投獄された。父親は無実を主張するも証拠が完璧で絶対絶命。家には男手がなく、義母もあてにならない中、自分で役所へ行くことにする。

そして投獄中の父から陥れられたと聞くと、冤罪を晴らすために高名な訟師の元を訪ね、高額の費用も受け入れ代言(弁護)をお願いする。

帰る途中、父の事件の証人だという男の羽振りの良さを知り怪しむ荼蘼。これが事件解決の糸口になるのではと考えた。

裁判当日、父親の代言人が現れず春荼蘼は自ら訴訟を起こし、見事な洞察力と弁舌で父親の無罪を勝ち取った。

この法廷で春荼蘼の活躍に注目したのは二人の貴公子、韓無畏(かん・ぶい)と康正源(こう・せいげん)。そしてもう一人、謎の車夫が荼蘼の前に現れて・・。

ある日、父が懇意にしている女将が経営する臨水楼で殺人事件が起こった。荼蘼は女将の代言人として再び裁判に挑む。

「春うらら金科玉条」公式サイト|SPOエンタメ倶楽部

以下ネタバレあります。いつも思う事ですが、これからご覧になる方のためにもこのドラマを見たくなるようなワクワクするような感想を書きたいと思っていますが、申し訳ないことに今回はそうなりませんでした。

ヒロインの春荼蘼はまっすぐな性格で目標をしっかりと持った、精神的にも自立していている強い女性です。でも女性だからこそのハードルもあり、だからこそ応援したくなるようなキャラですし、その活躍で胸がスカッとすることもありました。

ただ女の子として見た時にあまり可愛らしさは感じられず、そのためロマンスという点ではなにかしっくりしませんでした。

そしてロマンスの相手の夜叉(やしゃ)は秘密を持っていてミステリアスな人物ですが、その部分をクローズアップするわけでもなく、人物像があやふやで哀れみも切なさも感じられませんでした。

この夜叉が男性主役だと思いますが出番も少なく、これも夜叉という人物に魅力を感じることが出来ない要因だったと思われます。

せっかく黄俊捷(ホアン・ジュンジエ)が演じているのにね。

むしろセカンドの立場であろう韓無畏(かん・ぶい)の活躍が目立ち、この人の背景はなんとなく理解できました。この人が主役かと思ってしまうほど大活躍でした。

始めは、ちょっとチャラい感じもありながらも善良で温かい人だと思っていましたが、最後に近づくにつれ反対に冷酷で手段を選ばない人に見えて、そんな複雑さが魅力的なキャラでした。

今回のドラマでは春荼蘼(しゅん・とみ)と韓無畏(かん・ぶい)が中心、夜叉は薄すぎます。

でも後になってシーズン2があるらしいと知り、ほんの少し納得できました。これは単なるプロローグなんでしょう。

それにしても・・物語の設定は面白いと思いますが、脚本家の力のなさでしょうか、残念です。何もかもバラバラな印象でした。

何か思っていた通りに進まない事情があったのかなとも思いますが・・。

星は3つ付けましたが、自分でも甘いかなと思ってます。でも最初はいい感じでしたので。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。