ふくみみdiary

  日常のあれこれのほか、読書記録、ドラマ(韓国・中国)感想記録を残してます。

韓国ドラマ「餌(ミッキ)」感想〜演技派俳優の競演で気づけば引き込まれているサスペンス

「餌(ミッキ)」 미끼 2023年 Coupang Play

★★★★☆

巨大詐欺事件の犯人、そしてその裏で暗躍する悪人を追うクライムサスペンス。

明るいところはひとつもなく、ずっと緊迫したシーンが続きました。画面も薄暗いので重苦しい雰囲気です。

最後までハラハラする展開で、気が抜けません。

過去と現在を行ったり来たりするので序盤はわかりにくさを感じました。更に登場人物も多く、時間の流れとともにそれぞれの人間関係をしっかりと掴むまで少し時間を要しました。

それでもいつの間にか引き込まれていました。

少しずつ真実が見えてくる過程が面白かったですし、キャストが魅力的でした。アクの強い俳優さんも多く出演していて重厚感も感じます。

チャン・グンソクのイメージチェンジは概ね上手く行っていたと思います。ただ周りのベテラン俳優達の流石の演技で少し押され気味だったかな。

サスペンスとして面白かったのですが、楽しいと言えるような内容のドラマでは無いです。それでも話数も短めでコンパクトにまとまっていたので見やすいサスペンスでした。

作品としてはパート1、2と2部構成のドラマようですが、私は一緒になった15話のもの(BS12)を視聴しました。

画像:Coupang Play

ク・ドハン(チャン・グンソク=マガン南部警察庁強力班、元弁護士
ノ・サンチョン(ホ・ソンテ)=詐欺師
チョン・ナヨン(イ・エリヤ)=報道記者
カン・ジョンフン(イ・ソンウク)=ドハンの上司、次長

2010年、未曾有の投資詐欺事件の主犯であり中国に逃亡したノ・サンチョンが事故死したと報道された。被疑者死亡のため事件は不起訴処分となり被害者の損害賠償も望めなくなった。

2023年、ク・ドハンは財閥や上流階級の刑事事件を弁護していた元敏腕弁護士だったが、特別採用で警察官となったという異色の経歴を持つ。

今は懲戒処分で停職中。しかしカン次長から殺人事件の捜査に加わるように指示が出た。ソン・ヨンジン殺害事件だ。ヨンジンは殺される前に「ノ・サンチョンが私を殺そうとしている」と通報していた。

ドハンは現場の野次馬の中に怪しい男イ・ビョンジュンを見つけ逮捕する。

ビョンジュンは「ヨンジンはノ・サンチョンの右腕だった男、ヨンジンを殺したのはノ・サンチョンだ」と訴えた。

ノ・サンチョンが生きているなど戯言だと聞き流したドハンだったが、またしても「ノ・サンチョンが殺しに来た」という通報が入り市議会議員が殺された。

ノ・サンチョンは生きているのか・・・。

「餌【ミッキ】」ドラマ公式サイト

以下ネタバレあります。

ストーリーも衝撃的で興味を引くものでしたが、韓ドラファンとしては一番の目玉はチャン・グンソクのイメージチェンジなのかなと思いながら見ました。

彼はこれまではビジュアル重視でアイドルチックな扱いもあって残念に思っていました。ファン・ジニでの素晴らしい演技が今でも記憶に強く焼き付いていますし、演技派だと思いますし。

ただお顔立ちは変えようがなく、仕方なく?かなり思い切ってむさ苦しくしていましたが、あそこまでしなくても・・と思いました。最後は髭も剃ってスッキリとして制服も似合っていたし、あのくらいで良かったのではと。

でもどうしても素だと子供っぽくみえてしまうのかな、これから役者としどう変化していくのか今後の活躍にも期待しています。

 

物語は実際に起きた韓国最大の詐欺事件、チョ・ヒパルのマルチ商法詐欺事件を題材にしているそうです。

参考までに

チョ・ヒパル l KBS WORLD Japanese

ドラマは社会派のサスペンスで、謎が謎を呼ぶ内容は見ごたえもありました。自分もその謎の迷宮に誘い込まれて何を信じていいのかわからなくなりました。

傍から見ているとどうしてこんな詐欺に引っかかるのかな?とも思いますが、勢いに乗せられ心のスキマに入り込む甘い言葉や夢のような話に酔う心理がよく表現されていたと思います。

詐欺を働く側もその詐欺に嵌ってしまう方も制御できない欲で自分を見失う暴走が恐ろしいです。

結果として騙された被害者たちの執念がすごかった。執念に取り憑かれてしまうような人もいるのですね。

人生そのものが奪われる悲劇、それぞれの人の気持がリアルに迫ってきましたし、人間がどんどん変わってしまうのは恐ろしかったです。詐欺の被害者が詐欺を働いて更なる悲劇を生んでいたり・・。

極悪人のノ・サンチョンが最後まで反省もせず俺は悪くないと叫ぶ姿にも衝撃を受けました。負け惜しみではなく、ある意味自分も被害者だと・・思考回路が狂ってます。最後の最後まで改心しない姿というのも哀れなものですね。

この骨の髄まで真っ黒なノ・サンチョンがまるで対照的な純白の雪の中を逃げ回るシーンは印象的でした。

ノ・サンチョンは本当に許せない詐欺師でしたが、演じたホ・ソンテがとても魅力的でその演技は見応えがありました。彼の俳優歴はまだ10年程ということに驚きました。圧倒的な存在感で、ドラマを盛り上げ楽しませてくれました。

ストーリーはなかなか凝ったものだなと思っていたのですが、最後に判明する連続殺人事件の犯人やその動機が意外に単純なもので拍子抜けでした。そしてこの犯人も口車にのって簡単にやられてしまうし。

さらにノ・サンチョンの最後も呆気なかったです。裏の人間も制裁を受けるでしょうし勧善懲悪と言っていいでしょう。

それにしても「餌」という題名も韓国らしい、日本ではこういう題名はなかなか・・韓国ならではの独特の感覚だなと思いました。

見終わってみるとドラマというより映画のような雰囲気もあり、キャストも良かったし、結局は楽しめた作品でした。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。