ふくみみdiary

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韓国ドラマ「その男の記憶法」感想〜静かな大人のラブストーリー 幸せな記憶に包まれたなら

「その男の記憶法」 그 남자의 기억법 2020年 MBC

★★★★★

静かでゆっくりと進むロマンスにミステリー要素が加わって、最後まで飽きることなく楽しく見ました。時折コメディタッチの演出もあり、全体的にバランス良く見やすい作品でした。

いつものようにこんな偶然ないんじゃないかなと思うことが多々ありましたが、余計な煩わしさはなくストレートに大人のラブストーリーを楽しめる内容になっています。

ただ私があまり抑揚のない静かに進行するドラマが好きなのでこう思うのですが、もしかしたら物足りなさやじれったさを感じる方もいるかも。

キャストが良かったです。主役のキム・ドンウクはキラキラ感は無いものの、めちゃくちゃ素敵でした。役どころも似合っていましたし、人知れぬ苦悩を抱えながらも包容力のある大人の男性を自然に演じてくれていて流石でした。

ヒロインのムン・ガヨンは女優の役でしたから華やかで可愛く、でも押し付けがましい感じの無いところが良かったです。

本当に良い俳優が揃っていて、それだけで見てみたいと思わせてくれましたし、期待通りでした。

そしてOSTが最高でした。どの歌も心にしみてドラマの雰囲気を一層盛り上げてくれました。

余韻も残る素敵なラブストーリーでした。

画像:MBC

イ・ジョンフン(キム・ドンウク)=テレビ局アンカー
ヨ・ハジン(ムン・ガヨン)=女優
ユ・テウン(ユン・ジョンフン)=精神科医
ヨ・ハギョン(キム・スルギ)=ハジンの妹、マネージャー

ニュース番組でアンカーを務めるイ・ジョンフンは実力もあり、スタッフからの信頼も厚い人気アンカーだ。しかし、彼には秘密があった。

すべてを記憶している過剰記憶症候群を患っていて、目の前で恋人が亡くなったという過去をずっとその時のまま抱えて苦しみ続けていたのだ。

ある日ジョンフンは番組で女優のヨ・ハジンにインタビューすることになった。彼女は明るく天真爛漫だが何かとお騒がせの女優で彼は気が進まない。

それでも順調な進行に見えたが、突然ジョンフンは彼女の発した言葉に体が固まってしまった。それは死んでしまった恋人の言葉と同じだったから。

放送事故になるところを何とか切り抜けたジョンフン。その後局長に呼び出された酒の席でハジンと口論になり、帰るところを写真に撮られてスキャンダルに発展してしまう。

苛立ち戸惑いを隠せないジョンフンだが、ハジンには付き合っていることにしようと言われる。

ジョンフンはハジンに会うたびに亡き恋人が重なり混乱し、主治医で友人でもある精神科医テウンの元を訪れる。そしてもう二度とハジンには会わないと心に決めるが、思わぬ方向へ流されてしまい・・。

その男の記憶法|BS松竹東急

以下ネタバレあります。

とても面白かったし、見ていて気持ちが優しくなるような素敵なドラマでした。

展開からみても最後はハッピーエンドだろうと想像出来ますが、そこに至るまでのストーリーが韓ドラらしい詩的な雰囲気の作品でした。

ちなみに私は精神科医のテウンを演じたユン・ジョンフン目当てで見ていましたが、演技派の俳優さんたちがたくさん出演していてそういう面でもストレスなく安心して見られるドラマでした。

主人公二人はお似合いでしたけど、サブカップルもそれぞれの味が出ていて良かったです。

 

辛い記憶をそのまま抱えて心が傷だらけで寡黙なジョンフン、そして華やかな雰囲気の明るく物怖じしないハジンは正反対に見えます。

ジョンフンは全ての記憶を鮮明に覚えている、忘れることが出来ないという過剰記憶症候群という病気を患っています。どんなことも忘れずに覚えているというのは想像も出来ませんが、感情のコントロールも難しいでしょう。

子供の頃の記憶から父親としっくり来ていないようでしたし、母親が突然亡くなったときは周りの人が彼を守るために大変でした。

そういうことがあっても、ジョンフンのこの病気がドラマの中でそれほど強烈に印象付けられたかというとそうは思えませんでした。なので普通に記憶力が良い人ではダメだったのかなと思ってしまいました。

もう少し辛さや苦しさを押し出してくれていれば、たとえば感情的になるようなシーンがあればもっと感情移入出来ただろうと思ってしまいました。

一方のハジンは過去を忘れることで生きられたという設定です。

ハジンにとってはジョンフンの亡くなった恋人は無二の親友であり、彼女が死んでしまった原因は自分にもあると考えていました。その辛く苦しい記憶を消したからこそ今があるのです。

しかしある時、記憶がすっかり戻ります。そしてジョンフンのそばには居られなくなり・・。

彼女の気持ちがとてもよく理解でしたし、罪悪感と別れの決意の悲しみとで心がぐちゃぐちゃになっているのだろうと察しました。でもここも思うよりも割とあっさりでした。

このドラマでは感情的に喚いたり泣き叫んだりなんてことが無いんですね。なので私も時々この二人が本当に愛し合っているのかしら?と考えてしまうこともありました。

その反面、感情的になって更に相手を傷つけるなんてことがないからこそ愛は深いんだろうなと思わせてくれたし、そこに二人だけに通じる世界があって、それが心地よく感じられました。

一旦は愛を確かめあって順調な二人だったのに、過去がまた二人を引き離してしまいます。ストーカー事件が決着したらめでたしだと思っていたのですが。

それでもお互いにお互いの愛が心を癒やしてくれたと気づいたということは良くわかりました。二人が出会えたこと、本当に良かったと思えましたし、ジョンフンが言ったように運命だと思えます。

ジョンフンも楽しい幸せな記憶がどんどん増えていけば病気に打ち勝てる、ハジンもジョンフンと一緒に幸せになることでソヨンへの供養になる・・と思いますがどうなんでしょう。

私としてはストーカー事件の後が少し長く感じました。とは言っても韓国ドラマとしては短い話数でサクッと楽しく見られる秀逸なドラマだと思います。

内容とは関係無いですけど、キム・ドンウクが顔がちっちゃくて・・女優さんも大変です。それが結構気になってしまって・・そんなところも面白かったです。

 

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。