「風起西州~烈風に舞う花衣~」 风起西州 2023年 浙江卫视
★★★★★
「風起花抄」の続編です。
母の敵を撃った庫狄琉璃(こてき・るり)は裴行倹(はい・こうけん)と夫婦になりますが、数々の試練に見舞われます。どんな難局にも力を合わせ立ち向かう二人の絆を描いたストーリーです。
前作よりも面白く夢中で見ました。テンポよくエピソードが展開していくので飽きません。エピソードごとに結論が出て次に進むのでわかりやすく集中も出来ました。
途中から舞台が西州(新疆ウイグル自治区)に移り、宮廷とは違うエキゾチックで自由な雰囲気も魅力的です。
西州という舞台はヒロインの琉璃を演じたグーリーナーザーの雰囲気にもピッタリ。とても美しかったです。
そして脇を固めるキャラが個性的かつ魅力的で目が離せませんでした。
権力争いや陰謀などの緊張感の中にも、しっかりとロマンスも盛り込まれていてバランスも良かったと思います。
やられたらやり返すの痛快さもあり、恋の切なさもあり、コメディ風のシーンありで、多くの人に楽しんでもらえる作品だと思います。。

庫狄琉璃(こてき・るり)=古力娜扎(グーリーナーザー)
裴行倹(はい・こうけん)=許魏洲(ティミー・シュー)
麴崇裕(きく・すうゆう)=劉端端(リウ・ドワンドワン)
王君孟(おう・くんもう)=章涛(ジャン・タオ)
庫狄琉璃(こてき・るり)と裴行倹(はい・こうけん)は皇帝の許しをうけて晴れて夫婦となり幸せの絶頂にいた。
しかし皇帝の叔母である臨海大長公主は琉璃が疎ましく嫌がらせを繰り返す。裴行倹の亡くなった妻に瓜二つの侍女を送り込み、二人の仲を裂こうと画策。
大長公主から賜った奴婢のため琉璃も無下に追い出せない。雨奴と名付けられたその侍女は笛の音色まで行倹の前妻とそっくりで琉璃も心穏やかではなかった。
行倹は大長公主は父親が残した荘園を狙っているだけ、雨奴の件は心配するなと言うが・・。
一泊で大長公主と共に寺の参拝に行った琉璃が屋敷に戻ると、行倹は屋敷ではなく県衙に泊まったと聞く。しかし着替えを持っていった雨奴も一晩戻らなかったと報告が。
そしてようやく帰ってきた行倹の衣からは雨奴の香りがして・・・
以下ネタバレあります。

最初だけは前作を知らないと人間関係などわかりにくいかなと思いました。
都・長安で庫狄琉璃(こてき・るり)と裴行倹(はい・こうけん)は新婚生活を始めますが、臨海大長公主の嫌がらせが後宮のそれと同じようで、ちょっとこのままずっとこんな感じなら嫌だなぁと思っていました。でも舞台が西州に移って俄然面白くなりました。
琉璃は前作と比べると随分大人っぽくなり落ち着いた奥様になっていてびっくりしました。演じたグーリーナーザーは異国情緒あふれる西州のヘアスタイルも衣装もよく似合っていました。
西州に行ったら琉璃の裁縫や刺繍の才能が埋もれてしまうのかと思いましたが、西州発展のために存分に生かされて、そんな展開も見応えがありました。
裴行倹(はい・こうけん)は相変わらず視線も仕草も琉璃への愛情が感じられました。演じた許魏洲(ティミー・シュー)の表現力の高さなのか?琉璃への愛おしさがとても強く感じられてスゴイ演技だなぁと思いました。
今回は琉璃の賢さと大胆さ、行倹の忍耐強さやおおらかさに感心しました。二人がお互いにお互いを補い合って、共に試練を乗り越えていく様子は頼もしかったです。
琉璃と行倹の絆は強く、多少の邪魔が入っても大丈夫、安心して見ていられる点も良かったです。
仲睦まじい様子も描かれていましたが、改めて胸キュンシーンもなく少し物足りないなぁと思っていたのですが、ロマンスは違う人物が引き受けてくれてました。
麴崇裕(きく・すうゆう)です。この麴崇裕がものすごく良いです。謎めいているしとても魅力的、今回一番印象に残りました。
父親に代わり実質的に西州をまとめている人。最初はとっつきにくいなぁと感じますが、複雑な事情もあり立場的にも行倹を警戒するのは致し方ないでしょう。
最後には行倹とは知己とも言える間柄になりますが、それまでの彼の心の変化なども上手に描かれていて見応えがあります。一見冷たい人のようですが、とても心の温かい人なのです。
自分で自分をガチガチにガードで固めているようなところもありました。
このガードをこじ開けるのが阿史那雲伊(阿紅)です。雲伊は奴隷商人の手から裴行倹に助けられました。もともと自由闊達な女性です。麴崇裕に一目惚れしますが、その思いを隠そうとはしません。
一方の麴崇裕は長安に正妻と息子がおり父から側室の提案を受けても拒み続けています。そんな頑なな彼の心が雲伊に動く、彼も一目惚れですよね。心の振れがすごく上手く表現されていました。恋とはこういうものですね。
この二人のロマンスが可愛らしく切なく悲しい・・。ロマンスパートはこの二人が引き受けてくれました。とは言っても、主人公ではないので、二人のシーンはそれほど多いわけでもないです。にもかかわらず、二人の気持ちが凄く良く伝わってきます。
麴崇裕役の劉端端(リウ・ドワンドワン)の演技が本当に素晴らしい。目の動きも首の傾け方、ゆっくりとした動きの中に感情が行き届いていて・・最後は号泣しちゃいました。
悲しい恋だったけれど、雲伊も聞き分けよく成長した姿を見せてくれました。
個人的にはキャストの章涛(ジャン・タオ)推しなので、妻の尻に敷かれるお調子者の王君孟(おう・くんもう)もすごく好きでした。彼が登場すると雰囲気も変わってクスッと笑えて楽しかったです。本当はこの夫婦にも子供が欲しかったな。まだいませんでしたよね?
子供を持つことは難しいと言われていた琉璃がいつの間にか妊娠して出産したのは少し驚きました。ものすごく駆け足でしたね。ズバッとカットされている部分があるのでしょうか。
権力争い、陰謀、裏切り、そしてロマンスが入って、ハラハラの緊張感も胸が締め付けられるような切なさも、そして涙もある、でも重過ぎず見やすいドラマでした。
思うようにいかないこともありましたが悪者は成敗されますので、その点もスッキリとして「めでたし」でした。
あ〜面白かった。
最後まで読んでくださってありがとうございます。