ふくみみdiary

  日常のあれこれのほか、読書記録、ドラマ(韓国・中国)感想記録を残してます。

読書「台湾漫遊鉄道のふたり 楊双子」他

秋の夜長、暗い中でスタンドの明かりで本を読むのが好きです。周りが暗いと集中しやすいので想像力も膨らむみたいです。

以下ネタバレあります。

229.5番レーン ウン・ソホル(児童文学)

【漢江小学校水泳部のエース、カン・ナルは惨めな敗北をした。ジュニア体育大会で4位、メダルが獲れなかったのだ。

状況を受け入れられず苦しくて誰の慰めも鬱陶しいだけ。

ナルは大会新記録で優勝したライバルに納得がいかない。彼女の目立つ水着を怪しみ、反則を犯しているのではとコーチに訴えた。

そのことで自分の味方だと思っていた幼馴染と喧嘩になる。更にコーチからは反則の水着なら試合に出られなかったはずだと諭され、ナルの心は折れてしまった】

読みやすかったですし、挿絵が可愛くて楽しかったです。

アスリートとしてのナルの成長物語ですが、こんなに小さい頃から自分と向き合うという試練に立ち向かうことがどれほど大変なことか。

今の自分を受け入れて更に高みを目指す強い気持ちを持った人はただただスゴイなと思います。

ちょうど世界陸上開催中に読んだこともあり、テレビで見る選手たちも同じような試練を何度も何度も経験して今トップにいるのだろうと思うとそれだけで胸が熱くなります。

この作品では主人公が小学生ということもあり、大きな挫折が可哀想だったし少しつらい気持ちにもなりました。健気に頑張るナルの気持ちが可愛らしく清々しい物語です。

230.そして誰もいなくなった アガサ・クリスティー

孤島に招かれた10人が次々に殺されていくというミステリーの名作。

私も何度か読んだことがあり、あらすじもトリックもわかっていましたが、それでも最初から最後まで夢中になって一気読みでした。

すぐ次々に殺されていく中、隣りにいる人が殺人犯かも?という恐ろしさは格別です。古い童謡が絡んでいるというのも不気味さを誘います。

大きくなる不安や恐怖がストレートに伝わってきます。簡潔な文章にもかかわらず、人物それぞれの心の揺れもしっかりとわかる文章力も流石です。

何度読んでも面白いというのは不思議。

231.台湾漫遊鉄道のふたり 楊双子

【作家の青山千鶴子は小説が映画化され台湾でも上映されたことがきっかけで、台湾総督府と現地の婦人団体から招待を受け、昭和13年5月に台湾に渡る。

何もかも物珍しく新鮮に映りこの南の島への興味は尽きない。

そんな千鶴子は台湾人通訳の王千鶴に出会うと、二人で旅をしながら台湾グルメ、歴史、文化への関心を深めていく。

しかし千鶴子はなかなか心を開いてくれない千鶴に不満も感じて・・】

台湾の料理がたくさんでてきますし、グルメ読本のようでした。食文化を通して台湾の歴史や習慣なども知ることが出来て楽しかったです。

でも台湾が日本の植民地という微妙な関係にある中、千鶴子の自分の気持ちを押し付ける無神経さが鼻につきました。それに、どうしてこんなに執拗に友達になろうとせがむのかも理解出来ませんでした。

「独りよがりの善意ほど、はた迷惑なものはない」という言葉で目が覚めたようですが、私は最後まで千鶴子は好きになれなかった。

皇民化政策が強化された頃、何もかも=言葉や文化さえも奪われた台湾人の心に出来た傷、両国間の溝、更にこの時代の女性の生きづらさが描かれ、楽しいだけの内容ではありません。

でもそれらが物語に溶け込むように描かれてるので、重苦しくなり過ぎないのも良かったです。

232.月まで三キロ 伊与原新

【食事会(合コン?)で降水確率について話す奥平は気象庁に勤めている。そんな奥平と帰り道を一緒に歩いた40歳間近の千里。

別れ際に彼から黒い傘を渡される。クリスマスぐらいまで持っていてくださいと。千里の心が揺れ始めて・・(星六花より)】

6作品を収めた短編集。

伊与原さんの小説には理系題材がでてきますが、今回は身近な題材でより興味深く読めました。それぞれの題名にもセンスを感じます。

どの作品も素敵で心がホッとしましたが、私はロマンチックな「星六花」と可愛らしいくもしんみりしちゃう「エイリアン食堂」が好き。

雪の結晶の写真

233.フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか 堀内都喜子

仕事のことだけではなく、人間関係の築き方や考え方、上手な休み方など誰でも参考になるだろうことが満載でした。

生きていく中で「ゆとり」は大切です。フィンランドの人の時間の使い方や人生に対する考え方が自由で羨ましかったです。

自分らしさを失わないためにも生活にメリハリが大事なのかなと思いました。

学びたい人が学びたい時に学べて生かせる場もあるということに感動しました。教育の質が高いという点も憧れます。

5年ほど前に初版された内容なので、羨ましいと思いつつも日本でも浸透しつつある考え方もありました。フィンランドのやり方すべてが日本で通用するとも思えませんが、読みながら期待や希望が膨らみました。

今の自分を見つめ直すきっかけにもなる本だと思います。 

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。