ふくみみdiary

  日常のあれこれのほか、読書記録、ドラマ(韓国・中国)感想を残してます。

読書「ストロベリームーン 芥川なお」他:2025年2月➁

ミステリーでハラハラする感覚も楽しいけれど、思いっきり泣ける物語も素晴らしいなと思います。私は泣くと気持ちがスッキリしてリセットされます。時々号泣したくなります。

【144〜148】

ネタバレあります。

144.サリエルの命題 楡周平

『ウイルスにより、あっという間に離島の住民全員死亡という事件が起こる。原因は新型インフルエンザと思われたが、人工的に作られたウイルスという疑いがあり、テロの可能性も示唆された。そしてついに本州に罹患者が出ると感染は広がりをみせる。しかしワクチンはなく、治療薬は十分になく・・。その恐ろしいウィルスは人工的に作られた「サリエル」だった』

単純にウイルスと医療関係者の戦い(現場)を描く物語だと思っていましたが、もっと幅広く、少子化、高齢化、医療保険制度など身近でありながら、社会的な問題を取り上げた内容でした。

全体的に専門的な言葉や説明もあって少し難しかったです。
ただコロナ禍を経験した後なので、すべてがリアルに感じました。緊迫の展開が続き迫力もあり、読み応えがありました。

フッと笑っちゃうような最後は小気味よく、このおかげで読後感も悪くなかったです。

145.昨夜のカレー明日のパン 木皿泉

若くして夫を亡くしたテツコは、夫の父親と一緒に暮らしています。何が起きるわけでもなく二人の静かな穏やかな日常が描かれています。

何事もないかのように毎日を生きている二人ですが、心には大切な人の「死」がわだかまっていて、この「死」をゆっくりと受け入れていく物語でした。二人とも口には出さないけれど大切な人への思いが伝わってきます。

一つの物語ですが、章ごとに短編のようにも読めます。疲れた心を解きほぐし、ほっこり出来る一冊です。

146.希望のひとしずく キース・カラブレー

『小さな街に住むライアンとアーネスト、そしてリジー。昔から街にある願いを何でも叶えてくれるという井戸の底を発見する。そしてその底で同級生や街の人たちの願いを知ると、何とか叶えてあげたいと思う。そんな時アーネストの亡き祖父の屋根裏部屋にある古い物が奇跡を起こす』

登場人物が多いので戸惑いましたが、楽しく読めました。

正直、こんな奇跡はないよねと思いながらも優しい気持ちになれる愛に溢れた物語でした。

子どもと大人の関係が素晴らしいと思ったし、子どもたち同士の関係も心温まるものでした。子供らしい思考や行動も可愛らしかった。

中学生がこの本で読書感想文を書くのは難しそうと感じました。何を焦点にしたらいいのか・・でもそれは大人の考えで子供なら素直に感動してサラサラと書けるのかな。

147.珍妃の井戸 浅田次郎

清朝末期の中国が舞台。無惨に命を奪われた珍妃の死の真相を探るミステリー。

蒼穹の昴」の続編と言われています。光緒帝の寵妃であった珍妃を死に至らしめた真犯人を探すというミステリー仕立てになっています。

様々な立ち場の人の証言はどれも食い違ったものであり、どれが真実なのかわからない・・それこそが謎なのですが。結局真実はよくわからなかったけれど、これが歴史かと。

それぞれのキャラが際立っていてその人物の様子や心持ちがよくわかり、私も目の前で証言を聞いているように感じました。その時代に入り込むような面白さが味わえました。

戦争、侵略の中での切ない話ですが、光緒帝の珍妃への愛の深さもよくわかってロマンチックでもありました。

148.ストロベリームーン 芥川なお

『高校の入学式に遅刻してしまった佐藤日向。でもそのおかげ?で学校一の美少女桜井萌と出会う。萌から告白された日向は戸惑いながらも交際を始めた。

萌の夢は好きな人と一緒にストロベリームーンを見ること。夜を待ち日向は自転車に萌を乗せて高台へ、そして2人でこの月を眺めるが・・』

純愛を描いた作品。ロマンチックな題名に惹かれました。思いっきり泣かされました。

16歳の初々しさや瑞々しさ、ハツラツとした感じがよく表現されていて、読む私も清々しい気持ちになれました。

でも16歳で初恋のこの結末は堪えますよね。でもいつか・・と思いたい。

最後は涙が止まらず、でもページをめくる手も止まらず・・あっという間に読み終わりました。

少し少女漫画チックなところもあったけれど、それがまた人物を想像しやすかったし、気持ちが16歳に戻るような感覚を覚えさせてくれるところは素晴らしいなと思いました。

心が洗われるような物語でした。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。