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中国ドラマ「琅琊榜<弐>~風雲来る長林軍~」感想〜心躍るクライマックス、忠誠と信義に涙

「琅琊榜<弐>(ろうやぼう2)~風雲来る長林軍~」 原題:琅琊榜之風起長林 
2017年 東方衛視 北京衛視 爱奇艺

★★★★★+

あぁ、面白かった!衣装や演出、音楽、全てが素晴らしかったですが、何より脚本がいい。

しっかりと<壱>(便宜的にこう呼ばせていただきます)を踏襲している、かつての懐かしい場所や思い出の場面なども物語の中に無理なく自然と入っていました。

<壱>を見た視聴者を十二分に満足させ、もちろん<弐>が初めての方にも違和感なく一つの作品として楽しんでもらえるストーリーになっています。

脈々と受け継がれる精神を描いた感動の物語です。

<壱>と同様に政治的な駆け引き、陰謀、闘争が描かれますが、<弐>は兄弟、家族の物語とも言えます。

登場人物は多いものの、その都度立ち向かう相手ははっきりとしているのでわかりやすく混乱はありませんでした。

正直、<壱>を超えるとは思いませんが、<壱>と同様感動の傑作でした。


画像:news.gzw.net

蕭平章(しょう・へいしょう)=黄暁明(ホァン・シャオミン)
蕭平旌(しょう・へいせい)=劉昊然(リウ・ハオラン)
蒙浅雪(もう・せんせつ)= 佟麗婭(トン・リーヤー)
林奚(りん・けい)=張慧雯(チャン・ホイウェン)
蕭庭生(しょう・ていせい)=孙淳(スン・チュン)
蕭元啓(しょう・げんけい)=吴昊宸(ウー・ハオチェン)

靖王の息子が皇帝となっている梁の時代、国は安定していたが国境では戦いが続いていた。

皇帝の義兄である蕭庭生が率いる長林軍は北の国境を守っている。

皇帝の絶大な信頼を得ている長林軍・蕭庭生だが、それ故周りからは疎ましく脅威とみなされていた。

そんな中、北の敵国「大渝」に動きがあり庭生の世子・平章が出兵。しかし物資を失い援軍もないままの戦いを強いられ、なんとか勝利するも平章は負傷し生死の境をさまようことに。

琅琊閣で修行に励んでいた次子の平旌はこの補給物資を失った船舶事故が単なる事故ではないとにらみ捜査を始める。

見えない敵が様々な陰謀を張り巡らせ蕭家を狙っていた。

「琅琊榜(ろうやぼう)<弐>〜風雲来る長林軍〜」公式サイト|ポニーキャニオン

以下ネタバレあります。

まず、あぁあの人の娘、あの時の男の子と思いながら見ましたが、<壱>の登場人物がそのままの姿で登場するわけではないので、まったく別のドラマとしても見ることができます。<壱>を見ていなくても大丈夫です。

前半はあまりにも蕭平章のかっこよさが際立つ展開になっています。出だしからスゴイです。

演じる黄暁明(ホァン・シャオミン) に華がありすぎて、どっしりしたベテラン勢はともかく周りの若手俳優たちがかすんで見えて、配役のバランスが悪いのでは?と感じていました。主役は蕭平旌のようでしたし、大丈夫なのかなと思ってしまいました。

後半では蕭平旌の成長が見どころ、「長林王府」の息子として見事でした。成長した平旌の思慮深さ、決断力に目を見張りましたし、「気骨が受け継がれる」の言葉に痺れました。

兄の平章に甘えていた平旌とは違い頼もしかった。後半は次子様・平旌、本当にかっこよかった。特に47話は感動して何度も見ました。

なんの説明がなくても「長林」の名の元に集まる将軍達、そんな風に信頼できる人がいることの幸せ、そして信頼される者の誇りと責任、そして強く固い絆だからこその危うさも考えさせられました。

平旌は父や兄の生き方からきちんと学び、自分の道を自分で選びました。後味の良い最後で清々しい気持ちで見終わりました。

 

前半も面白く見ましたが、特に後半のワクワク感はたまりません。加速度がどんどんついて、更に物語に引き込まれていきました。

平旌演じる劉昊然(リウ・ハオラン)、大丈夫かしら?なんてほんと要らぬ心配、余計なお世話でした。失礼しました。やはり主役はこの人だなと納得できる展開でしたし、存在感でした。

配役については、たとえば蕭元啓や林奚はもう少し華やかなイメージの人でも・・と多少の不満がありましたが、最後まで見るとドンピシャなキャスティングだったなと思います。元啓が徐々に変わっていく姿はリアルでしたし、この役者さんもうまい。

あと、黄暁明(ホァン・シャオミン)は吹き替え無しの本人の声でしたが、劉昊然(リウ・ハオラン)は吹き替えでちょっと残念でした。でも声がすごく合っていて違和感なかったのが素晴らしいなと思いました。

見終わって振り返ると「愛」もテーマの一つだったかなと思います。夫婦愛、兄弟愛、家族愛、いろいろな愛を丁寧に描いていて感情移入しやすかったし、泣けました。それぞれの人物の思いがしっかりと伝わる作品です。

 

話はそれますが、前半に出てくる悪者、あるところで「魔法使い」と呼んでました。私は「魔女」と言いたいけれど女ではないし「魔導師」ってところだと思っていたのです。「魔法使い」!わかりやすい、ぴったり。(笑)


画像:win4000.com

 

とにかく<壱>を見ていなくても楽しめますので、機会があれば是非ご覧になってください。おすすめの中国ドラマです。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。