ふくみみdiary

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「モンテ・クリスト伯」岩波文庫〜古典の名作を読んでみる。

ずいぶん前のことですが、ミュージカル「モンテ・クリスト」の韓国バージョンOSTを買いました。 出演している主演男性陣=リュ・ジョンハン、シン・ソンロク、オム・キジュンが大好きで、彼らの歌声に魅了されたからです。

韓国の俳優さんたちは本当に歌の上手な方が多いです。それもレベルが高い。

特にこの時はリュ・ジョンハンにどっぷり嵌ってしまいました。リュ・ジョンハンはミュージカル俳優です。

The Count of Monte Cristo - I will be there [Ryu jung-han] korean ver
(リュ・ジョンハン☓チャ・ジヨン)

このOSTを聞きながら原作をちゃんと読んだことがないなと気づき、岩波文庫の「モンテ・クリスト伯」(アレクサンドル・デュマ・ペール)全7巻を読みました。

もしかしたら「巌窟王」と言えば、子供の頃読んだと思い出す方もいらっしゃるでしょうか?テレビのアニメにもなりました。ドラマチックな復讐劇ですから、ドラマや映画にもなっていますし、宝塚でも上演されたりしています。

面白く読み終える小説はたくさんありますが、一生の中で本当に読んでよかったと思える小説はどれくらいあるでしょうか?
私の中では「モンテ・クリスト伯」は間違いなく読んでよかった小説です。

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岩波文庫全7巻と知った時にちょっとひるみました(笑)。大長編ですが読み始めるとこれが面白くて夢中になりました。

なじみのない文体(逆説法?)で読みにくいと感じることもありましたが、ストーリーの面白さがそれに勝ってどんどん読めました。

 

『1814年航海士のエドモンは恋人との結婚直前に、陰謀により投獄されてしまう。同じく投獄されていた神父から学問、知識を授けられ紳士としての教養を身につける。脱獄に成功し秘密の財産を手にしたダンテスはモンテ・クリスト伯となり復讐を開始する』

 

雄大な風景や1800年代当時のマルセイユの街の様子も目に浮かぶような表現力も素晴らしいし、練りに練った壮大な復讐劇は本当に面白いです。

実は映画を見たことがあるのですが、原作はやはり深いです。無実の罪で投獄されたエドモン・ダンテスの絶望感、怒り、苦悩、忍耐がすごく伝わって、こちらまで辛く苦しくなります。

それでも脱獄を果たし宝を手にして自分を陥れた敵に復讐をするという物語は痛快です。

驚いたのは小説の結末は映画とは違っていて・・・というより映画の結末が原作と違っていたわけです。

ダンテスは愛するメルセデスと結婚するところでした。人生がバラ色に輝いていたまさにその時に投獄され、その後14年もの長い間ただ復讐心だけを生きる力としていました。

ダンテスにとっては自分を陥れた人物が復讐の相手なのは当然ですが、自分が投獄されてからすぐに恋敵だった男の妻となったメルセデスの事も恨んでいるのです。

 

映画ではメルセデスの息子は実はダンテスの息子だったということ、メルセデスのダンテスへの愛は変わらずずっと続いていたということでハッピーエンド。

ところが原作では、ダンテスもメルセデスを許しはしたのですが、純粋な気持ちでメルセデスを愛することはもうすでに出来なかったのです。最後は新しい愛に気づき違う女性と去っていく・・・。

結果的にメルセデスにも復讐を果たしたようなかたちになりました。

なんだか、この結末が私にはすごくショックでした。映画があまりにもロマンチクックだったせいかもしれません。ダンテスにちょっとがっかりすらしましたが、原作のほうが現実的です。

メルセデスが可哀想でなりませんでした。自分の運命を呪っただろうし・・彼女を思うと辛い結末です。

 

登場人物も多いし、少し読みにくいという点もありますが、復讐劇の痛快さそして最後は希望もみえて、それだからこそ今でも人気の名作なんだと思いました。

読後の満足感も満点だし、長編のため達成感も得られ、なによりすごく面白いので未読の方は是非手にとってみてください。

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知っているつもりの古典的名作を改めて読んでみるとあらたに気づくこともあり、そして予想以上に面白く、幾世代にもわたって読み継がれていることに納得がいきます。

実は私も読めていない古典小説はたくさんあります。

この先も読まず嫌いではなく、難しいと思えるような古典も読んでみたいと思います。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。

自分だけの時間を大切に。
では、また。