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中国ドラマ「大明皇妃〜Empress of the Ming」感想〜不屈の精神で明王朝を守った女性

「大明皇妃〜Empress of the Ming」 原題:大明風華 2019年 湖南衛視、Youku

★★★★☆

明朝時代、国の存亡の危機を救った実在の女性「孝恭章皇后」の生涯を描く歴史ドラマ。総製作費は100億円が投じられ豪華絢爛な作品です。戦闘シーンは迫力もありダイナミック、衣装やセットも手が込んでいて素晴らしかったです。 後宮での女たちの争いはなく、史実を追うように歴史の荒波を丁寧に描いています。ヒロインが数奇な運命に翻弄されながらも凛々しく強く生きる姿には力をもらいました。ラブストーリーとしてもとても面白かったです。

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画像:new.qq

孫若微(そん・じゃくび)=湯唯(タン・ウェイ
朱瞻基(しゅ・せんき)=朱亜文(ジュー・ヤーウェン)
胡善祥(こ・ぜんしょう)=鄧家佳(ドン・ジアジア) 
徐浜(じょ・ひん)=喬振宇(チャオ・ジェンユー)
朱祁鎮(しゅ・きちん)=張芸興(チャン・イーシン:EXOレイ)

建文4年、建文帝から帝位を奪った朱棣(しゅ・てい)は旧臣達を粛清し明の3代皇帝永楽帝となった。この「靖難の役」で両親を惨殺された孫若微(そん・じゃくび)は妹とも生き別れ、復讐のためだけに生きてきた。そしてついに仲間とともに永楽帝の暗殺計画を企て実行するが失敗に終わってしまう。この時、永楽帝の孫である朱瞻基(しゅ・せんき)と出会い、後に宮中に入ることになる。権力争い渦巻く宮中で暮らす内、いつしか永楽帝への恨みを捨て民のために生きようと心に決める。一方若微と生き別れた妹は名を変え宮中に暮らし、いつしか大きな野望を抱くようになっていた。

「大明皇妃 -Empress of the Ming-」公式サイト

以下ネタバレあります。

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全体を通してスピード感はあまりなく、少しだるく歯がゆく感じました。ただその分それぞれの人物が丁寧に描かれていて人間ドラマ、家族のドラマとしても見ることができました。

史実の上では孫若微と胡善祥は何の関係もないのですが、このドラマでは生き別れた姉妹として描かれ、朱瞻基をめぐり複雑な関係になります。姉妹でありながら、正反対の人間に育ってしまったことを考えると辛くもありました。

 

前半は朱瞻基と孫若微の恋が気になり、毎回楽しみに見ていました。情熱的な台詞はないけれど、なぜか朱瞻基にドキドキするんですよね。

朱瞻基は始めは地に足がついていないようなチャラ男に見えますが、それは朱家の中でなんとか生き残るための術だったかもしれません。本来は賢く慎重で、大胆なところも決断力もあり誰よりも皇帝にふさわしい人のように感じました。

自分に自由がない分、思うがままに生きている若微に惹かれたのだと思います。中盤以降はだんだんと本来の自分を出していく、その変化の過程は見ごたえがありました。

朱瞻基を演じる朱亜文(ジュー・ヤーウェン)にはものすごく色気を感じました。回を追うごとにその思いを強くしましたが、中国でも同じような評価のある俳優さんでした。彼のどこがそう思わせるのか・・。目線かしら・・声?距離のとり方?
演技力も素晴らしくとても魅力的でした。

朱亜文(ジュー・ヤーウェン)の朱瞻基を見るためだけにこのドラマを見るというのも損はないと思います。

そんなわけで、この朱瞻基が早くに亡くなってしまうと途端に興味をそがれ挫折しそうになりましたが、その後再び徐浜が登場して私も復活。(笑)

 

この徐浜は朱瞻基とは真逆のような人で、懐が広く愛する若微をずっと献身的に見守り続ける人。全てを包み込むような愛が深いだけに後半は彼女との立場の違いが切なかったです。彼のしたすべてのことは彼女の為だったと思います。

私は徐浜が一度去ってしまって若微の支えとなる人がいなくなってしまったことで心配しましたが、また苦境の時に戻ってきてくれて本当に良かった。若微が素に戻れるのは瞻基亡き後、徐浜の前だけだったと思うので精神的救いだったと思います。

若微の朱瞻基への愛と徐浜に対する愛とは全く別物ですが、それがとてもよく理解できました。どちらも深い愛です。そういうところが感じられるというのも脚本や演出の素晴らしさだと思います。

 

そしてもう一人のイケメンは張芸興(チャン・イーシン=レイ)演じる朱祁鎮(しゅ・きちん)です。せっかく優秀な父母のもとに生まれたにも関わらず、やはり周りにちやほやされて育ったせいかとんでもなく愚息でした。父親を早く亡くしてしまったことも不運でしたが。

直ぐ傍にいる宦官の影響力を考えると気の抜けない時代だったなと思います。母である若微もあの邪悪な宦官に気づかなかったのでしょうか?宮中の中では母とは言え女性にはやはり口出し出来ない部分だったのでしょうか?

史実の上でも朱祁鎮は于謙を処刑してしまったことを後に後悔したそうですが、于謙が彼を補佐していれば明もどうなっていただろうと思うと、トップに立つ者の人を見る冷静な目は大事だと痛感しました。

朱祁鎮を演じる張芸興(チャン・イーシン:EXOレイ)もとても良かったです。

 

最後はおとぎ話のような終わり方で少し違和感も感じましたが、ヒロインの平穏な日々を想像し安心することが出来ました。広く穏やかな海は波乱万丈を生きた彼女がいつも願っていた安らげる場所を暗示しているようでした。

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このドラマの戦いのシーンで多くの兵士や民が死んでいく姿を見て辛かったです。太古の昔から人間はたくさんの戦争を繰り返してきました。その都度その経験から学んだことがあったはずです。それなのに未だに戦争が起こるとは。

戦争は理不尽な死、家族との別れ、苦しく悲しいことばかりを生み出します。あってはなりません。ウクライナに一刻も早く平和が戻ることを願います。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

平和で穏やかな世界が戻りますように。
では、また。