ふくみみdiary

      日々楽しく心豊かに暮らすために

手をつなぐこと〜父とは絶対無理と思っていたけれど。

数日前、ご近所のちょっと仲良しさんとばったり会ったときのことをお話しします。
彼女は小学校の同級生です。

コロナ前はランチを一緒になんてこともあったのですが、今はこんなご時世でしばらく会っていませんでした。ご近所でもなかなか出会うことはなかったのです。

久しぶりに会えたので、少しだけ立ち話をしました。
彼女はお父様と散歩中、それも手をつないで。

お父様が90歳になったのを機に同居を始めたそうです。彼女が実家に戻った形ですね。その実家と彼女の家は目と鼻の先なので通うことも考えたそうですが、特に夜お父様を一人にするのが忍びなかったそうです。

お父様も体はまだ問題なく動くので、お医者様のアドバイスに従ってほぼ毎日散歩をしているということでした。

「天気さえ大丈夫なら一緒に散歩に出るの。一人じゃ心配だから。お医者様から歩くことは認知症予防にもなるって聞いたし」

散歩が認知症予防になるということは初めて知りました。ゆっくりと歩く、毎日道を変えて散歩するというのが良いらしいです。

だいぶ前に彼女の家で女子会をした時に、お父様が8ミリで撮ったという小学校の運動会のフィルムを見せてもらったことがありました。そのことをお話したら思い出されたみたいで「あ〜あれなかなかうまく撮れてたでしょ。運動会のために8ミリ買ったんですよ」と嬉しそうに笑っていらっしゃいました。

そんな話をちょっとして、二人は帰っていきました。手をつないで帰る後ろ姿が幸せそうでした。90歳を超えるお父様もしっかりした足取りでした。ご立派です!

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その二人の後姿を見送りながら私も自分の父のことを思い出しました。私の父は癌で亡くなりました。長いこと治療のため通院しましたが、必ず私が一緒について行きました。

病院は少し遠く、バスと電車で通ってました。体の弱った父には大変だったと思います。そして一緒に歩く時は私も父と手をつないでいました。

若い頃は父親と手をつなぐなんて無理と思っていました。別に嫌っていたわけでもないし普通の父娘の関係でしたが、手をつなぐなんてことは想像していなかった。

本当に不思議ですが、その時になったら何の抵抗もなく自然とつないでいました。今考えてもどうしてなのかわかりません。

父も口には出さないけれど、不安があったのかもしれません。

父が入院中に看護師さんから教えてもらって印象深かったのがタッチング(スキンシップ)です。

手を握ったり、背中をさすったり、マッサージをしたりする「触れる」ということが、不安を取り除き安心感を与えるのだそうです。言葉ではない優しく温かいコミュニケーション。

お腹が痛い時、お母さんにお腹をさすってもらったら治ったという話は昔から聞きますが、そんな感じのことですね。

タッチングのことを聞いて、入院中の父に足のマッサージをしてあげました。気持ちよかったのかどうかわかりませんが、父の方から「もういいよ」の声はかからず、私は腕が痛くなって大変でした。

でもマッサージくらいで慣れない病室でも安心して眠れるのならお安い御用です。父の入院中私は毎日病室に通ってましたので、毎日足のマッサージをしていました。頑張りました。

今思うと、その数年が父との一番濃い時間でした。でも、もっとたくさん話をしておけばよかったなと少し後悔もあります。せっかく一緒にいたのに。

後ろ姿の友人を見送りながら、隣にお父様がいる彼女を羨ましく思いました。これからも二人たくさん話をして笑って過ごしてほしいな。

皆さんもお父様、お母様とたくさん話をしてください。
一緒にお散歩も楽しいですよ、きっと。

父を思い出してょっとセンチになっちゃいました。