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中国ドラマ「剣王朝~乱世に舞う雪~」感想〜儚く勇ましく散った女剣客たち

「剣王朝~乱世に舞う雪~」  原題:剑王朝(剣王朝)  2019年  爱奇艺

★★★☆☆

人気の李現(リー・シェン)主演、初の古装劇ということで放送前から注目を集めたドラマです。少し内容が複雑過ぎて途中挫折しそうでしたが、なんとか見終えました。武侠ドラマはやはり武侠の知識がないと理解が難しいのかなと思いました。実感も湧きにくく好き嫌いが分かれそうなジャンルです。

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画像:百度

丁寧(ていねい)=李現(リー・シエン) 
長孫(公孫)浅雪(ちょうそんせんせつ)=李一桐(リー・イートン) 
元武(蘅国の国王)(げんぶ)=劉奕君(リウ・イージュン)
葉甄(ようけん)=姚笛(ヤオ・ディー )
梁惊梦(りょうけいむ)=何潤東(ピーター・ホー)

戦国時代、巴山剣場の剣首である梁惊梦は元武に付き天下取りを助ける。しかし、人望の厚さに嫉妬した元武、恋人だった葉甄に裏切られ梁惊梦は命を落とした。そして、浅雪の一族(公孫家=浅雪の実家)も殺されてしまう。
10年後、惊梦の弟子だった浅雪の前に丁寧が出現し、力を合わせ共に復讐を開始する。

剣王朝~乱世に舞う雪~ 【公式】 | SPOエンタメ倶楽部

以下ネタバレあります。

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見始めてすぐに挫折しそうでしたが、丁寧が本格的に修行をする辺りから少し面白いと思うようになり、なんとか見終えました。見終わって、物語よりも力を尽くして死んでいった美しい女剣客たちが心に残ってます。

でも、戦う姿はかっこいいけれど私にはちょっと退屈。宙を飛んだり、くるくる回ったり、現実にはありえないですから。武侠の流派もたくさんあって名前もわかりにくく、最後まで何がなんだかわからない状態でした。人物名もしかり。

修行の段階で◯境という言葉が出てきますが、このドラマでは八境が最高なのかな?習得を目指すのは「剣術+気功」のようなものでしょうか?何をすればその「境」に達するのか、例えば六と七の差はどこがどう違うのか・・全くわかりませんでした。

ドラマでは確か元武が八境。最高位ということになるでしょうが、人間として最低ですからいくら武術に長けていても話になりません。でもだからこそ恐ろしいですね。

複雑でわからないことが多いのでやはり物語に入り込めませんでした。

丁寧は実は惊梦の生まれ変わりという言うこともあるのか、修業を始めると天才的にどんどん上達し強くなります。だいぶ強くなったところで予想外の新たな問題。

葉甄も浅雪も惊梦を愛していたので、丁寧が彼の生まれ変わりとわかると一気に三角関係に。でも裏切った葉甄が実は惊梦を深く愛していたと言われても説得力にかけるような気がしました。命を差し出しても愛が欲しいというのも現実的ではないですよね。残念ながら惊梦はもう葉甄に愛はありません!

そして最後は大敵の元武を成敗するかと思いきや、国のために生かす選択。これもわからないでもないですが、釈然としませんでした。元武に復讐するために長い間苦労したわけだし、たくさんの人が死にました。国のための決断ができるということが、つまり丁寧が九境に達した証ということでしょうか。でもこれで元武が改心するとは思えないんですが。でも逆に恨みを残さない究極の選択だったかも。

惊梦も丁寧として生まれ変わったのに、浅雪も死んでしまって、元武もそのまま・・何のための生まれ変わりだったのか・・。

丁寧を演じた李現(リー・シェン)は今や若手人気俳優の一人です。大変な努力家。丁寧を演じるに当たり、アクションは初心者のため、一ヶ月前からチームに加わり剣術など練習し、アクションシーンの殆どは自らが演じたということです。
それにしても彼は髪型や衣装で印象がすごく違います。それにかなり驚きました。

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李現(リー・シェン) 1991年10月19日生まれ 中国湖北省咸寧市出身 185cm。