開かずの押入れの整理をしていたら、私が小学生だった頃のものがたくさん出てきました。その中に「親子文集」というのがありました。
私が小学6年生のときの文集なので、ガリ版刷りです。手作り感があって懐かしい。私達生徒の作文とその父親、母親の文章が載っています。お父さん、お母さんは全員ではないようなので、有志ということだったのだと思いますがかなりの人数が参加しています。
面白くって最初から最後まで読んでしまいました。生徒達の作文は将来何になりたいかとか小学校生活の思い出とか、自由な作文です。でも内容は似たりよったり。自分の書いた作文は読んでみてなんとなく恥ずかしくなりますね。
お父さん、お母さんの書いたものが面白かったです。殆どの人が散文なのですが、人によっては俳句や短歌の人もいました。文章が苦手だからと、得意なお菓子のレシピ(子供でも作れるらしい)を寄せたお母さんや漫画を描いたお父さんもいました。子供というよりは親に向けてでしょうか、ちょっと難しい内容のものもありました。
なんだか自由ですねぇ。お楽しみ袋みたいで楽しいです。
この文集には誰が描いてくれたのか挿絵もあって、これまた楽しい。
今でもこのような生徒と親が文章を寄せる「親子文集」あるのでしょうか?
作っている学校あるのかな。
ところで、今どきガリ版印刷を知っている人も少ないでしょう。私はやったことあるのですが、結構手間のかかる大変な作業でした。昔は連絡といえば、これで印刷物を作っていました。携帯電話はないからメールやラインはないし・・。
ガリ版印刷はまずヤスリ版と鉄筆を使って、ロウの原紙(方眼)に文字を刻んでいきます。手書きですね。力を入れすぎると原紙が破けてしまいますが、力が足りないと文字がはっきりと印刷されません。そこそこの筆圧が必要。鉄筆で傷をつけたところにインクが入って下の紙に残ります。
あ〜、インクの匂い思い出しますねぇ。
ガリ版印刷は日本独自の文化のようです。今ではパソコンを使えばササッと書類も出来るような便利な世の中ですが、ガリ版刷りは電気も使わないしエコですね。それに何よりも人の書く字ですから、温かみがあっていいです。